生存競争

west2692012-04-30

今日の一枚はカボチャの芽。ニュージランド生まれのカボチャを買って、残った種を庭に蒔いておいたら、芽が出た。これは通算三つ目なので第三号。第一号と二号はナメクジとダンゴムシの朝飯になるのを目撃してしまった。彼らも雑草より野菜の方を好むということを初めて知った。小さくて柔らかいから食べやすいのだろう。我が家の庭といえどもなかなか油断ならない。生き物たちにとっては生存競争の場なのだ。第三号はポットに移して、家の中で育ててから土に戻すことにした。

そんな訳でこちらはバーベナ

野菜ばかり植えている訳じゃない。「人はパンのみにて生きるに非ず」なのだ。

侵入者の正体

west2692012-04-22

久しぶりにブログを見ると何やら広告がついている。
「勝手なことを!」と調べてみると、を更新せずに長いことほっておくと、自動的に侵入するのだそうな。最後に書いたのは1月9日。3か月も経っているのだ。なるほど人生はあっという間だ。
今日の一枚は「菜の花」。昨年我が家の焼却炉を壊した際に、敷地の南西隅の窪地に灰を撒いておいた。家の片隅でどうせ誰も近づかない。灰だけじゃうら淋しいので野菜屑を捨てて堆肥を作ることにした。「エコロジー生活なのだ」などと思っていたら、ある日何やら芽を出した。
菜っ葉の一種に見える。小松菜かな?青梗菜かな?しかし、切り刻んだ野菜が芽を出すなんて、そんなことがあるだろうか。時折様子を見るのだけれど、なかなか正体を現さない。
寒くなり、周りの植物がへたばっても、枯れもせずじっとうずくまっている。
とうとう無事に春を迎えて、ひょろひょろと茎を伸ばして、黄色い花をつけたのだった。なかなか天晴なのだった。見ると西隣の畑に同じ花が沢山咲いていた。
そんな訳でこちらは「石」。

でも、ただの石じゃなくて、現在復原設計中の建物の基礎に使われていたもの。図面を作成しながら「この辺りに基礎石が埋もれているんじゃないか」と推測。試に掘ってみたら出てきた。

冬籠り

west2692012-01-09


遠くの山が白く煙っている。今日の目的地はあの山の麓あたり。もしかして雪が降っているんじゃなかろうかと話しながら車を走らせていたら、白いものが舞ってきた。ひと月前に一度行ったばかりだけど、田舎の一本道だから迷うはずが無いと地図も持たずに出かけたのがいけなかった。近づくにつれ道も山も真っ白になり、何の目印も見つけ出せない。民家の建っている集落は幹線道路から外れた坂道を上るのだけど、同じような森の中に入る道ばかり。この辺りを登って行ったような気がすると、見当をつけて脇道に入る。ヘアピンカーブは雪で滑って登れない。狭い道なのだ。「違ったかな」と思っても、戻ることも出来ない。仕方なく何度か切り替えして坂道を抜ける。恐る恐る上って行くと見覚えのある家が見えた。
今日の一枚は越冬中の蛾。細い糸に何やら粉のようなものを絡ませて、毛布のように羽織って寒さをしのいでいる。我々は防寒着を着込んで、それでも寒くて震えている。「うーむ」と、一緒に調査をしていたM君としばらく眺めてしまった。
古民家の立てつけの悪くなった窓の開け閉めには力がいる。時としてガタガタと大きく動かさなければならない。でもここは彼の大切な命綱をこわさないようにそっと窓を閉めることにした。
こちらはそんな集落の一角。帰り道の風景。

冷温停止

west2692011-12-18

今日の一枚は玄関先の睡蓮鉢。水面に落ちた葉っぱが濡れていない。それに、やけに水面から盛り上がっている。見ると水面が凍っているじゃないか。庭先で氷が張るのを見るのは久しぶりだ。「地球温暖化」とかいうけれど、やはり冬は寒い。元気だった睡蓮も氷の下で大人しくしている。
こういうのを冷温停止と呼ぶのだろうか。

さて、今日は立川に出張。朝の10時に落ち合って、開いているお店を探した。
日曜の朝だからなのか、人気が少ない。こんなに人が少なくてやっていけるのかなどと話しながら入ったお店で打ち合わせ。昼近く、ふと周りを見回すと店は満席状態で人があふれかえっていた。

こちらの写真は高島屋だったか伊勢丹だったかのデパート前の広場で見上げた景色。建設途中の高速道路かと思ったら、どうやらモノレールらしい。

最後の師走

west2692011-12-09

中央道を須玉で降りて清里方面に向かうと雪が舞い始めた。2日前にスタッドレスタイヤに履き替えたばかり。自動車の準備は出来ていても人間がまだ出来ていない。それにこの道では過去に2回滑って自動車を壊している。「雪道はまだ走りたくないな」などと助手席のEさんと話していうるうちに、雪はだんだん激しくなってとうとう道が真っ白になってしまった。今日の一枚と、今年一番の雪景色を撮りたいところだが、なんとカメラを忘れた。残念。
そんな訳で代わりの一枚。2004年頃、人の住まなくなった民家。この度ご近所に移築して第2の人生を始めることになった。年内に解体する予定だったけど、どうやら年明けに伸びそうになってきた。ここで過ごす最後の師走になった。

こちらは茅葺き屋根を修理した河口湖の家。
もう少しで板塀が完成するという所で雨が降り出したので作業を中断。

師走な日々の始まり

west2692011-12-03

今日の一枚は茅葺屋根に被せたトタン。ちょっと見難いけれど、屋根工事を行った年代が書いてある。1978年。もう少し左に寄って撮りたかったけど、崖地なので諦めた。次はもう少し身軽な服装で挑戦しよう。
原稿をやっと書き終えてメールで送った。やれやれ、いよいよ本業に精を出さなければならないぞ。今年も残り少ない。所謂**に火が付いたという状態だ。気を入れて、残業時間を延ばして、納品期限を過ぎた図面をせっせと描いていたら、原稿の修正やら、新しい原稿の依頼が来てしまった・・・・。
とりあえず新しい原稿は半年先まで待ってもらって時間を稼いだ。残りはやっと終わった原稿の修正なのだ。うーむ。スケジュール帳をめくって本年残りの日数を数える日々になってしまった。あと一カ月欲しいなあ。
そんな訳でこちらは戸前。

土蔵の入り口の防火用扉。再生工事中の大月の民家にあったもの。
正確なことは解らないけれど、木と土と漆喰を使って、重くて精密な扉にする為には膨大な時間が必要だっただろう。現代人は平均寿命が延びたというけれど、この時間で何が残せるのだろう。なんだか、人生の短い昔の人の方が時間を掛けた仕事を残せているような気がするのだった。

地図の効用

west2692011-11-27

写真は長野県青木湖の近く、美麻という所で見かけた土蔵の窓。
今日は長野に出張。豊科ICを降りて、白馬方面に向かう。昨夜地図で調べたところ、大町の付近で147号線から31号線に入るはず。確かあの辺りは一本道で判り易かった。そう思って出かけたところ、新しく出来たと思しき道が何本も出来ていて、勝手が違った。コンビニに入って地図を買って「現在位置はこの地図のどこですか」と訊ねた。地図を見つめてしばらく眺めていた店員は店長を呼んだ。店長曰く、「この道を真っ直ぐ行って、最初の交差点を左。そのまま真っ直ぐ行くと目的地に着きます。地図なんかいりません!」・・・・買ったばかりの地図を手に持って、店長の説明通りに走ると、10分足らずで目的地に着いた。やはり地図を手に入れただけのことはある訳だ。
土蔵の横にはこんな建物が建っていた。

案内板には旧中村家住宅とある。地域周辺には茅葺民家がたくさん残っているが、トタンをかぶせていないのはこの家だけとのこと。重要文化財で公開は12月1日までと書いてあった。