銀色の屋根

west2692009-07-23

ある方から、大学の「建築論」の課題で福々亭の見学会をレポートしましたとのお知らせが来た。レポートも添付されていた。一度建物を見て説明を聞いただけなのに、こちらの見て欲しい所、聞いて欲しい所がしっかり押えてあった。むむむ....。
もはや手遅れだけど、学生時代の我が身を振り返って反省してしまった。
そんな訳で今日の一枚は福々亭の写真。人は写していませんが、これは再生前の起工式の様子。屋根にかぶせた銀色のトタンもこの地域の特徴と言える。もちろんその下には茅葺の屋根があるが、昭和30年代頃から急速にトタン屋根が普及した。トタン屋根と同年代の人間としては茅葺き屋根よりもこちらの方が原風景に近い。
異論があるかもしれないが、果樹園の緑の中に銀色の屋根が点在している風景はなかなかきれいだと思う。
先日エコハウスの講習会で明るい色の塗料は遮熱塗料と同等の効果があると聞いた。養蚕時の小屋裏の温度上昇を防ぐ効果もあったのではないだろうか。
今回の工事では屋根を葺き替えなかったので、完成の前後で外観はほとんど変わらない。
下の写真は柱の根継ぎの様子。

古民家は足元が腐りやすいが、柱を取り替えることは容易ではない。こんな風に根元の腐った部分だけ取り替える。これは仮置きした所。お互いを噛み合わせて、真ん中に栓を打ち込んで固定する。
これが完成。