2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

雨男の瓦屋

今日で9月も終わり。自宅の柿が赤くなっていた。今年は随分早いじゃないかと思いつつも早速頂こうと採ってみた。手に取るとグニャリと柔らかい。熟したというよりも腐ってしまったという感じ。これは食べられない。ふと足元を見ると、同じように赤くなった実…

ツタの絡まらない

今日は27日の続き。アテネ・フランセからお茶の水への帰り道、こんな建物がある。歯の治療を受けるために大口を開けている訳じゃなくて、れっきとした人間用のアーチなのだ。看板には「文化学院」とある。大学に入りたての頃、偶然前を通りかかって以来だ。…

栗ご飯の準備

今日の一枚は秋の味覚。八王子の陣馬街道からやって来た。明日の晩は栗ご飯と決め、今夜は一時間掛かりで栗剥きをした。栗は実を食べることが出来るし、木材は家を建てることが出来る。木目も美しいし、水にも強くて腐り難い。実に有益な樹木だ。かつて計画…

お茶の水界隈を歩く

今日の一枚はアテネフランセの工事中の写真。 お茶の水で打ち合わせの後、少し時間が出来た。そこで周囲を探索することにしたが、その日は「東京を歩こう」(エクスナレッジムック)を家においてきた。文庫本サイズで地図が付いている便利な案内書なのだ。だ…

コンテナ落下の防止について

夕方Hさん夫妻とシャトー勝沼で食事。ここの赤ワインは我が家の食前酒というか晩酌なのだが、レストランは初めて行った。ワインのラベルに写っている社屋と同じ建物が建っていた。今日の一枚は食後のデザート。カメラを持って行かなかったので、Hさんの携帯…

一つ目小僧のいる美術館

我が家の前の稲が色付いてきた。中には重たい頭を持て余して寝転んでいる奴もいる。いつもなら網掛けして雀達から保護する時期だが、今年はどうしたことか放ってある。道も狭いので、はみ出て寝ている一群は自動車が通る度に擦れたり踏まれたりする。こうい…

犬も歩けば棒にあたる

今日の一枚は「新橋操車場」。新橋駅を下りて汐留めに向かう超高層ビルの谷間に建っていた。以前から見てみたいと思っていたけど、いきなり遭遇してしまった。犬も歩けば棒に当たるというやつだ。中も見てみたいけど、予定の場所に急がなきゃならない。この…

本を読んで眠い時の対策について

日曜日は久しぶりに本を読むことにした。ピーター・ブランデル・ジョーンズという人の「モダニズム建築 その多様な冒険と創造」ざっと400ページあって、なかなか眠いのだ。 例えば、日本で建物の平面図を描く時は、北側を上にするのは常識だと思うが、外国は…

モグラの旅立ち

今日の一枚は新橋で見かけた巨大なトウモロコシ。じゃ無くて、中銀カプセルタワー。今は亡き黒川紀章氏の設計。学生時代読んだ建築関係の本には大抵載っていた。お茶の水で打ち合わせの帰りに寄った汐留ミュージアムのロビーから偶然見えた。これも解体され…

空が広くなった日

今日の一枚は北鎌倉で見かけた路地。 明日は東京に出張なので、電車の切符を買いに夕方駅に行った。歩きながら、今日は何だか空が広いなあと思ったら、北口駅前に在った家が一軒消えていた。ポッカリとした空地は駐車場になっていたが、そこに今までどんな家…

見落としたもの

今日の一枚は木曽義仲のお墓。この石の下に御本人がいらっしゃるかどうかはさておき、昨日見た映画の「火天の城」にはその子孫の木曽義昌氏が出ていた。 この人、原作では強力な二大勢力に挟まれた小豪族の親分で、一方の顔を立てながらもう片方に恩を売る、…

シルバーウィーク初日

今日はシルバーウィークの初日。この9月の連休をゴールデンウィークにあやかって、シルバーウィークと呼ぶとはつい先日まで知らなかった。シルバーとは「敬老の日」を挟んでいるからと新聞にあったが、某国の長期政権を担った今は無き某政党の置き土産らしい…

発電所な日々覚書

今日は昨日の二番煎じ。妻籠発電所の近くにある読書発電所。これは福沢桃介という人の関係した発電所。ちなみにこれは8月27日の「桃介橋」と並んで重要文化財なのだそうな。 こちらも昨日の妻籠発電所と同じように近代的な建物だ。親父の働いていた木造の小…

朝の体操

妻籠宿の馬籠宿側のはずれにはこんなものがあった。木版に墨書きで『妻籠発電所』と書いてある。木造家屋の中に紛れ込んだ一見レトロなオフィスビル。だが、この中には水力発電の装置が入っているらしい。 昔住んでいた家の近所にあった発電所は木造の板張り…

菊水と三つ巴

今日の一枚は宮光園瓦の模型。 宮光園の瓦は多くは明治時代のもの。場合によっては江戸時代のものも混じる。当然のことながら現在の瓦とは規格やデザインが異なる。とくに、軒の先端に使われている瓦には違いが顕著に現れる。そこで、同じ大きさ・同じ形のも…

鉄のダーマトグラフ

ダーマトグラフという鉛筆状の筆記用具がある。ちょっと太目の色鉛筆の芯みたいな奴が紙で巻いてある。カッターやナイフで芯を削り出す代わりに、紙をクルクルとほぐして芯を出してスケッチなんかする奴だ。 今日の写真はダーマトグラフにも似ているが、これ…

青空取調室

「今日はカバンが軽いな」と思いながら現場に出かけた。定例会義を終えて建物内に入る時になってカメラを忘れていたことに気がついた。しまった。 そんな訳で今日の一枚は暫く前に撮影した画像でお茶を濁す。これは通りすがりの「エキスパンドメタル」の風景…

外国語はちゃんと翻訳して欲しい

昨日の日記に書いた「有楽町そごう」の反対側には「東京フォーラム」がある。この建物が出来た際に、設計者の講演があって聴きに来たことがある。同時通訳だった。それは良いのだけれど、建築のデザインコンセプトに関る、キーワードと思しき単語を通訳さん…

有楽町で逢いましょう

新型インフルエンザとニアミスしてから3日経ったが熱は出ない。そもそも、あの程度のことで感染する訳が無い。のど元を過ぎると強気になるから不思議なものだ。 最近パソコンの立ち上がりが悪い。そればかりか操作の途中で固まってしまうこともしばしば。プ…

龍ヶ崎駅前の薬師堂

龍ヶ崎の駅前にはこんなお堂がある。立派な建物だと思うけど、何故かぽつんと1棟だけで建っている。 前を通るたびに気にはなっていても、ここには仕事に来ているので、なかなか脱線は出来ない。なんといっても塩山から龍ヶ崎までは3時間30分はかかる。往復…

次郎ちゃんの縄張り視察

「昨日打ち合わせした部屋のことだけど、我々が入る前に学生達が食事してたでしょ。あの中の一人が新型インフルエンザだったんだって。熱が出たら直ぐ病院に行って下さいね。今日から暫くこの施設は閉鎖です。じゃあまた」。 今日は突然こんな電話があった。…

おじゃまさまの謎

先日、八百万(やおよろず)の神のことをブログに書いた。→「イルヒコ灯」 とにかく沢山いらっしゃることは解かるが、どのくらいなのか考えてみた。こういうときは割り算が効果的だ。 人生80年として29,200日。だから1日あたり273.9人の神様。1時間あたり11.…

「輪違い」と「青海波」

今日は韮崎の家の現場。これは古い瓦を下ろして並べている所。屋根の防水層をやり変えて、同じ瓦を使ってもう一度葺き替える。 再生工事が始まり、天井をはがしたら、屋根から光りが洩れているのが見えた。それだけならまだ良いが、場所によっては空が見える…

飛行石虫

昨日の山日新聞の図書紹介欄にはこんなことが書いてあった。『ゴキブリはかつて豊かさの象徴だった。裕福な家でなければゴキブリは住みつかないという考えが根本にあり、群馬県高崎地方ではチャバネゴキブリを「コガネムシ」と呼んだ。「コガネムシは金持ち…

看板屋建築

今日の写真は「看板建築」。これは鎌倉の鶴岡八幡宮前の参道を駅に向かう左側に建っている。舞台装置のように、通りに面した一面だけ洋館みたいなデザインが施されている。側面と裏側は普通のありふれた木造建築なのだ。「看板建築」というのは冗談みたいな…

「鎌近」と「鶴八」

今日の写真は蓮の池に浮かぶブロック塀・・・・。じゃ無くて神奈川県立近代美術館鎌倉館。長い名前なのだ。だからとても言い難い。そんなわけで個人的には「鎌近」と呼んでいる。「なんでも省略するのは日本人の悪い癖」と三浦友和が話していたけれど、なか…

塞翁が馬 コケシ編

今日の一枚は「こけし」という作品。作者はイサム・ノグチ。鎌倉にある神奈川近代美術館の中庭に置いてあった。 手元に確認のための資料が無いが、記憶によれば、このお2人は当初、東京の九段下にあったリダースダイジェスト社屋の中庭に設置される予定だっ…

ビフォー アフター

昨日に引き続き今日も大工工事のウンチクというか覚書。 現在工事中の韮崎の家。柱の足元で傷んだ場所をこんな風(今日の一枚)に接ぎ木をすることを根継ぎという。この根継ぎ部分の仕事を「継ぎ手」と呼ぶ。 この継ぎ手の方法にもいくつかあって、それぞれ…

ひかりつけ

今日の一枚はコンパス。この単純な道具で何をするのかというと「ひかりつけ」という作業を行う。 「ひかりつけ」とは、乱暴に言えば、2つの部材の形をピッタリとくっつける作業のことを指すらしい。「らしい」というのは確信がないからだ。現場で何度となく…

イルヒコ灯

今日の一枚は石灯篭。これも昨日に引き続き鎌倉は円覚寺で撮影したもの。 明治時代の日本を歩いたモースという人が記した「日本人住まい」によると、石灯籠を発明したのはイルヒコという神様なんだそうだ。池のほとりに出没する山賊から旅人を守るために夜道…