2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

一粒で二度美味しい

今日の一枚は「茅の輪潜り」の様子。何のことかといえば、家の近くにある神社のお祭りだ。毎年6月30日の夜行われる。神社の中にある隋神門というところに茅萱で作った輪を設置する。門を潜って八の字に3回周ってお終い。これで一年間は病気に掛からない。そ…

県庁から電話です

今日の一枚はシンポジウムの様子。テーマはここのところ頻繁に書いている県庁舎第一南別館(旧山梨県立図書館)の保存についてなのだ。 パネリストとして土曜日は人前で話した。今まで関係した古い建物の保存活用の事例をスライドし、「古い建築は地域の歴史…

ワイナリーのディープな歩き方

今日も昨日の続き。山梨県庁舎のレトロな建物の中にこんなレトロ看板があった。勝沼の考古学者M氏とその仲間と思われる一団が写真を撮っていた。確かに昔日の香のする看板ではある。今時タバコの宣伝自体がレトロな行為だとも言える。 珍しいので彼らに倣っ…

葡萄の装飾

今日は旧山梨県図書館の保存のためのシンポジウム。会場に籠もってお話をする前に旧県庁舎・議事堂・旧図書館を見学した。うかつにも旧県庁舎・議事堂の説明担当者を決めていなかったので、ちょっと散漫な見学会になってしまった。しかし、おかげでマイペー…

象形文字を読む

今日の一枚はトンパ文字。スタッフのM君が描いたが、学生の飲み会の記号ではないし、麻雀の様子でもない。寡聞にして知識がなかったが、世界唯一の現役で使われている象形文字なのだそうな。中国雲南省の少数民族である納西族のあいだで使われているという。…

鹿皮の外壁

今日の一枚は板張りの外壁。青木周蔵という人の那須にある別荘。 外壁の板張り仕上げは多くの場合、長方形の板を横か縦に使う。しかし、この板張りは板の端部を凸型の模様に切り出して、魚の鱗のように重ね張りになっていた。一般的には板張りの外壁は直線的…

元祖「ドレミの歌」

「いの一番」。これは昔テレビのコマーシャルで流れた調味料の商品名だった。何のことだろうと思っていたが、実は番付といって、木造建築の平面上の位置を表す建築用語だった。 基本的に木造住宅の柱は四角い升目の上に建っている。この升目上の位置を「いろ…

二代目図書館の運命

今日の写真は龍ヶ崎の家にあったステンドグラス。 「1Q84」という小説が売れているのだそうだ。書店では品切れ状態だとか。成る程。それくらいならまずもって、絶版になることはなかろう。気長に構えることにする。開いていない本や読みかけの本も我が家には…

瓦の焼成温度について

今日の一枚は鬼瓦。宮光園主屋の大屋根に乗っていた。週に一度の定例会議を終え、現場事務所の外に出たら、丁度瓦職人が鬼瓦を屋根から下ろしてきた。屋根が大きいと比例して鬼瓦も大きい。ちなみにこれは、真ん中の「甲」の文字を書いた部品と、足になって…

エル・タバード 埋もれた宝

今日の写真はシロツメ草。2004年6月20日撮影。 庭の草が伸びてきた。前庭にはピンカ・マジョールがはびこっている。裏庭はドクダミとセイタカアワダチソウとミントが生い茂って、足の踏み場も無い。カエデの枝が隣家の通用口にまで張り出している。棘のつい…

何かの間違いかも

今日の一枚は勝沼で見かけた石垣。江戸時代のものだとのこと。不整形な石同士を削り合わせて積み上げている。ノミを使ってカッコンカッコン削ったのだろうか。きれいに出来ているが、大変な労力だっただろう。 以前、我々の事務所で建築計画をした敷地は擁壁…

猫のストリートライフ

今日の一枚もノマディック美術館。入り口の紙管で出来た構造体を見上げた所。 鉄のコンテナと紙で出来た美術館で展示されていたのは野生動物と人間との交歓というか交感みたいなものを表現した映像作品だった。それは不思議な神話的な光景に見えた。人間はと…

移動式美術館

例外はあるが、多くのキリスト教会が石で造られている。理由は「神の国」とか「神の教え」の永遠性を象徴するためだと聞いた。そうした宗教建築でなくても多くの時間と労力をかけて造るからには、建築は永遠でありたいと思うだろうし、そう考えるのは普通の…

今日の狛犬

我が家のある甲州市では隣近所を「隣組」と呼ぶ。戦争中にもあった「隣組」と関係あるのかどうかは知らない。10から20軒の近隣を1単位にして、河川清掃やら冠婚葬祭を行っている。市の公報なども「隣組」単位で回覧板を回して届けている。回覧板には健康診断…

捻挫な足の日々

先々週の金曜日東京に出かけた帰り道、夜道で捻挫した。歩道の一部に凸凹があって、そこに左足を乗せてグキッとやってしまったのだ。ぼんやり歩いているのはいつもの事だが、足の先にある僅かな段差は見えていた。気にせずそのまま乗ってしまったが、反射神…

駒込の狛犬

今日の一枚は狛犬。「なんだ、また狛犬か」との声も聞こえてきそうだが、狛犬だって様々なのだ。口を開いた犬と、閉じた犬(犬に見えない奴もいるが)。この二つの主題しかないのに様々なバリエーションがあって、決して同じものが無い。 さて、狛犬の口は「…

幻のネズミサシを見た

今日の一枚はネズミサシ。以前土蔵の解体中の写真を載せた。その際この土壁の小舞下地には竹の替わりに雑木を使っていると書いた。勝沼の考古学者M氏は「それはネズミサシじゃないのか?」という。かつて勝沼ではブドウ棚の支柱に使われていたからその可能性…

昭和5年10月27日の新聞

昨日は県立図書館に行った。今度壊されてしまう運命の旧山梨県立図書館(県庁舎第一南別館)の設計者を調べるためだ。考古学協会のM氏の説では設計者を特定することはとても重要なんだそうな。公共性の高い建築の建設前後には何らかの新聞報道があるはずだ。…

記者クラブ体験

今日は記者会見を行った。県庁の記者クラブ。プレス発表は2度目だが、自分で喋ったのは初めてだ。緊張して腹が減ってしまった。 今年2月に保存要望書を出したばかりなのだが、山梨県庁舎の第一南別館がいよいよ取り壊されることになった。 1930年完成。アー…

沈黙の水田

「沈黙の春」という本が相棒の書棚にある。冒頭しか読んだことは無いけれど、殺虫の目的で農薬を使うと、食物連鎖が破壊される。最後は春が来ても鳥も鳴かない。 そんな内容と理解している。同じ頃「複合汚染」(有吉佐和子)という本を読んで、怖くなって、…

幻のカニクレーン

下の写真は視察風景。個人情報保護の観点から、登場人物は後姿を基本としています。 昨日は甲州市「文化財審議委員会」と「活用検討委員会」の合同視察があった。 今回のメンバーは教育委員会の職員や民間の有識者が中心メンバーだった。専門知識があるので…

キリンの代理馬

先日「大月の山の中でキリンを見た」と書いたが、写真が無いじゃないかと相棒に指摘を受けた。残念ながら諸般の事情で撮影できなかったので、替わりにその近くで見かけた馬頭観音像をアップロードする。背後の石に年号が彫ってあり、嘉永三天と読めた。 そう…

12神将

今日の一枚は薬師堂。大月から小菅に向かう山の中にある某寺院の境内にある建物の実測を行った。 一見、何の変哲も無いようなカラー鉄板葺きの板張りの建物だが、宗教建築は見かけが地味でも油断できない。肘木や象鼻と呼ばれる彫刻が只者じゃない雰囲気を漂…

新・新石器時代

今日の一枚は石斧。人類の古い歴史に石器時代というのがある。石器は打製石器と磨製石器というのがあって、磨製石器が発明された時代を新石器時代という。 暫く前まで現場で見かけた大工道具の素材の多くは鉄だが、鉄が出現する以前はこのように加工した石を…

人の目には見えない世界

今日の一枚は六地蔵。「杣口の家」の裏手に立っている。仏教でいうところの「六道」という艱難辛苦から人を救うための菩薩だという。墓地の入り口や街道筋に多く見かけるというが、この道は信州の川上村に抜ける杣道だったのだろう。「杣口」という地名が示…

不調な1日

今日の写真は小淵沢で見かけた茅葺のお堂。 昨日先輩のO氏から電話が入った。「山梨放送で『失われ行く近代建築』をテーマに山梨県庁第一南別館について報道がある」とのこと。我が家のテレビは部屋の模様替えをして以来、アンテナ線がテレビに届かなくなっ…

古民家から出てくる怪しいもの

今日の一枚は「何だろう?」と思って、現場で撮影した謎の物質。この前はビンのラベルに「青酸カリ」と書いてあって、中には白い粉末がひとかたまり入っていた。さすがに怖かった。そのまた以前は天井から刀が出てきたっけ。そういえばあの刀はどこへ行った…

本日の考察→TV番組に於ける「その他大勢」の肖像権について

今日は相棒宛に思いがけない人からメールがあった。この方には多分、10年近く会っていないはずだ。 「先日テレビを見ていたら、あんたら夫婦が映っておった。元気そうで、仕事も順調そうな様子と見た。何よりだ」とまあ、こんな内容だった。前にも書いたが、…

今日はある歌詞のパロディが混じっています。何だか判りますか。

今日の写真は木材の含水率計。新築工事の現場で木材の表面にKD25とかKD20などと書いてあるのを見かけるが、これは人口乾燥で含水率が25%、または20%以下なのだという表示。 KDというはどうやら「機械・ドライ」の意味で、日本語と英語の合体した単語を、そ…

焼け跡のある家

一体何を撮ったのかというと、焼け跡。うっすらと黒い跡が見えるだろうか。年代は不明だが、この建物は以前火事を出したことがあるという。 この建物というのは、宮光園の主屋の裏にある離れ座敷。主屋に近接して建っている。手を伸ばせば届くので、エイヤッ…