鹿皮の外壁

west2692009-06-25

今日の一枚は板張りの外壁。青木周蔵という人の那須にある別荘。
外壁の板張り仕上げは多くの場合、長方形の板を横か縦に使う。しかし、この板張りは板の端部を凸型の模様に切り出して、魚の鱗のように重ね張りになっていた。一般的には板張りの外壁は直線的な平面になるが、この板の張り方なら曲面の壁も可能だ。
調度品などから察するにこの人は鹿狩りが趣味だったみたいだ。そんな理由からか、板張りの雰囲気から甲州印伝(鹿皮製品)を連想した。

下の写真は建物の全景。

建築を見る為にだけ出かけることはなかなか出来ない。遠くにある場合は何かの用事で出かけた際に隙を見てササッと見に行く。時間がないので事前の準備もあまりできない。とにかく近くまで行って何とか見つけ出す。今回は青木という地名を頼りに行った。建物は道の駅の奥まった所にポツリとあった。既に夕方近くて雨も降っていた。見学者は他にいない。おかげでゆっくり見学が出来た。小雨になったので外観を狙ったが、残念ながら光量が足りない。写真がちょっとピンボケなのだ。