2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

待てば海路の

今日で11月は終わり。朝から出たり入ったり、人が来たり帰ったり、メールが来たり返事を書いたりと、じたばたするうちに日が暮れた。一日が短いと感じるのは日没が早いせいかも知れないが、要領が悪いせいかもしれない。いずれにしても時間が経つのが早く感…

大阪城の継手

今日は昨日の続き。現場から戻って近所の医者に行く。包帯を巻いてこれで1週間。風呂に入っても濡らさないようにしなければいけない。ずっと洗ってないので、再診を機会に固定テープを張り替えれば少々なりともさっぱりすると期待した。靴下を脱いで足を出す…

相性の話

今日の一枚は甘草屋敷の干し柿。11月16日に駅のホームから見かけた時は干したばかりだったので、もう少し瑞々しく色も赤みがあった。2週間近く経つとこのようになってくる。ちょっと淋しいかもしれない。撮影時期は限られている。やはりあの時撮っておけば良…

然に非ず

今日は久しぶりにマサカリ大工の手道具の実演。写真はチョウナを使っているところ。 チョウナには2種類ある。「ハマグリチョウナ」といわゆる「チョウナ」と呼ぶもの。先ずハマグリチョウナは刃の先端が丸くなっていて仕上げの模様が鱗状になる。そして写真…

修行中

今日は昨日の続き。托鉢の坊さんは素足にわらじを履いている。修行とはいえこの季節では足が冷たくないだろうか。 昼過ぎ事務所に戻ると見慣れない靴がある。今朝ほど見かけたわらじに似て、籠状に足を包み込むようになっている。ただしゴムというかプラスチ…

托鉢の日

今日の一枚は「托鉢」。我が家の近所に禅宗の寺があって、そこのお坊さん達が毎年こんな風に街中を歩いて廻る。事務所は自宅から離れているが、托鉢は家の方ではなくてこちらまでやってくるのだ。正確な日は覚えていないが、春夏秋冬それぞれの季節の入り口…

幻の犬目宿

今日の一枚は11月7日に着工した浦木戸の家の解体工事の様子。 敷地は山の斜面で高台にある。平地と異なり山地での工事は進入路の確保が課題の一つになる。敷地の南側と西側は道路から一段高くなっていて、東には隣家、北側は細い山道に接している。南の道路…

不老不死の実

写真は「橘の実」。昨日の茶室はとある神社の敷地内にある。この神社の御神木なのだ。「左近の桜、右近の橘」と覚えていて、我が家にあったひな祭りの飾りもそうなっていたはずだが、珍しいことにここでは拝殿の左右とも「橘」が植えてある。例によってネッ…

足を洗う

写真は布目タイル。旧昭和塾堂の玄関脇に貼ってあった。 今日は昨日の続き。先週3日間の不在を補うための打ち合わせで午前中は終わってしまい、午後になってやっと医者に行った。名古屋に4時間足らずで着いたのに、我が家の一軒おいて隣の医者まで4日要する…

上を向いてあるくと・・・。

今日は19日の続き「旧昭和塾堂の内部」。 かつて「上を向いて歩こう」という歌があって、海の向こうでは何故かスキヤキソングと呼ばれていたという。日本語と英語訳の歌詞も比較したけれど、スキヤキとはどこにも書いてない。不思議な話だ。 それはともかく…

これは渋滞では無い

今日の一枚は「中央道の交通渋滞」だと思う。 10時に山北に行って、家の引き渡し。14時には甲府のシンポジウムに行かなければならない。その後16時に打ち合わせが入っていて、18時には杣口の家に行かなければならない。今日はハードスケジュールなのだった。…

旧昭和塾堂

今日の一枚は「旧昭和塾堂」。名古屋市内の高台にこんなものがあった。 山の頂上に建っているが、周りの樹木が育ってしまい市内からはほとんど見えない。かなり近づいてから木の枝越しにチラホラ垣間見えるばかり。かなり近くまで近寄らないと全容は掴めない…

出張中につき・・・

なにかと便利な世の中になったと思う。 本日は著者が出張中のため、「連日更新」の記録更新中のこのブログは遂にお休みせざるを得ないところだった。しかし、ピンチヒッターならぬ代筆屋(私)がとりあえずの記事を掲載することになり、とりあえず更新される…

スノーシューズ 「かんじき」

今日は10月27日の続き。前日に通り過ぎた荒川家住宅に翌日寄った。 古民家は内部と小屋裏を見なきゃ面白くない。管理の人がいて色々と説明してくれた。「何人かで交代できていますが、ここはあまり寒いので11月で閉鎖します」。来年の春までは見学できない。…

駅の干し柿

今週は何故か出かけてばかりいる。電車の出発時間の間際まで打ち合わせをして、速足で駅に行く。切符を買ってホームに降りる階段の途中で甘草屋敷の軒下に干し柿が下がっているのが見えた。日差しが明るくてとてもきれいだ。写真を撮りたいが、時間が無い。…

郷に入っては・・

今日の一枚は篠竹。 「郷に入っては郷に従え」じゃないけれど、民家の再生にあたっては壁も地域の流儀で再生することになった。 一般的に土塗壁の下地である小舞には2センチくらいの幅に割った竹を使うが、佐久の辺りでは1.5センチ程度の小径の竹と葦を組み…

隙間の効用

今日は昨日の続き。 ビオトープというのはギリシャ語の「バイオ」と「トポス」いう2つの単語の合成語で、日本語では「生物生息空間」と訳すのだそうな。河川改修や水辺を利用した環境整備なんかで良く聞かれる言葉だが、伝統的な民家の床下や天井裏などの小…

お向かいのバラ

今日の一枚はバラ。色が好きだったので、お向かいの家に咲いていた枝を分けてもらって挿し木にしたもの。 覆いかぶさっていたカエデ・ツゲ・ヤツデの葉っぱを取り除いたら、元気を取り戻した。お向かいにもあるが何故か自分の庭に咲いていると嬉しい。 今日…

冬の準備

市役所に分厚い書類を届けた後、空になった紙袋を提げて事務所に帰る途中でこんな風景を見た。冬を迎える準備なのだ。チョキチョキと鋏の軽快な音を立てながら、金木犀の剪定作業をしていた。 我が家の窓先でも金木犀が枝を広げている。匂いは好きだが、葉が…

夜目、遠目、傘の内

今日は山北の家の撮影。引っ越しの前には写真を撮っておかなければならないが、完成間際にはいろんな人が出入りしている。左官・サッシ・電気、それにエアコンの取り付けを行っていた。現地に着くと自動車が数台停まっている。外には工具が置かれ、犬走りも…

引っ越し迫る

出典を探してみたが、見つからない。 先日の新聞にこんな内容のことが書いてあった。「何人も私の持たざるものを奪うことはできない」(辺見庸)。確かに、一文無しなら詐欺にも合わない。無一物なら盗まれることもない。だが、時間はどうだろ。どんなに忙し…

便利で忙しい

新聞の書評欄にこんなことが書いてあった。家事労働の中で男の役割だった「石炭運びや水汲み、薪割り、ランプ掃除」は水道や電気が引かれて消えた。 そして「洗濯機や自動車が普及すると、それまで1週間に一度しか着替えなかった衣服を毎日着替えて洗濯する…

あやふやな記憶

ル・コルビジェという人がインタビュー映像の中でこんなことを話していた。「旅行に出かける際にカメラを買った。だがすぐ撮ることを止めた。シャッターを押してもフィルムが残るだけだ。他には何も残らない。だからスケッチブックに変えた」成程。確かに手…

祭壇設置

今日の一枚は祭壇設置の風景。 地鎮祭で見かける祭壇だけど、ここでは家の中に設置してある。 民家の再生にあたっては先ずは解体工事から始まる。既存の建物や工作物があるので更地に新築するよりも厄介なのだ。山間部の敷地で道が狭い場合には進入路確保の…

椅子のビフォーアフター

写真の整理にはいつも時間を取られる。デジカメは簡単に撮れてしまうので、つい貯まる。宮光園の工事中の写真を整理した。保存してあるデーターを調べたら、工事期間だけでおよそ14,000枚撮っていた。 パソコンの画面で1枚開いて確認するのに5秒要するとして…

塞翁が馬?

今日の一枚は韮崎の家。北側の道路と敷地境界に土蔵が5棟連なっている。本格的な修理に費用が掛かるし、自動車の出入りにも邪魔なので1棟は解体したいという計画だった。だが解体費用と解体後の敷地整備にも同じくらい費用が掛かる。通りの景観も変わって…

意外な新事実

今日の一枚は森鴎外の居宅。小倉で止まったホテルのすぐ近くにこれはあった。入り口の解説には「明治32年6月から35年3月まで」ここで過ごしたと書いてある。内部には当然のことながら座敷があって、障子の中央部にはガラスがはめ込んであった。見るとガラス…

文化の日に「文化」を考える

今日は文化の日。 以前何かに書いてあった。「文化は特別なものじゃない。文化がなかったら、私たちはどうやって話が出来るのか」。言語や食事、冠婚葬祭やら、寄付やお返し、風俗習慣、なんやらかんやら・・。「田舎には文化が無い」などというのは間違って…

巨匠の手帳

今日の写真はル・コルビジェという人の「旅の手帳の復刻版」。 これには「東方への旅」と呼ばれる、東ヨーロッパを旅行した際のスケッチやメモが書き込まれている。関連書籍に断片的に紹介された中身は知っていたけど、「手帳6冊復刻版」とあるところが興味…

ヨイトマケの石

写真は礎石。 一見無造作に置いてあるだけのようだが、ヨイトマケという方法で据えつけている。70センチほど掘り下げて、何層にか突き固めながら、割栗石と砕石を詰めて、最後にこの石が据えてある。石の上にはこれから柱が載る。 今日は長野県の佐久平の…