隙間の効用

west2692010-11-14

今日は昨日の続き。
ビオトープというのはギリシャ語の「バイオ」と「トポス」いう2つの単語の合成語で、日本語では「生物生息空間」と訳すのだそうな。河川改修や水辺を利用した環境整備なんかで良く聞かれる言葉だが、伝統的な民家の床下や天井裏などの小動物が住む場所などもあてはまる。
神楽坂では小さな建物の立ち並ぶ街並みを再開発して、大型の建物に建て替えているのを見た。今まで有効活用されなかった建物の間の細長く狭い土地も有効活用される訳だ。多くの場合、再開発によって街並みも美しくなるが、なんとなくよそよそしく感じることがある。見慣れていないからなのかもしれないけれど、それだけなのか。
もしかすると、薄汚れて、無駄に思えていた建物間の隙間は都会におけるビオトープみたいなものだったのかも知れない。建物に潜む小動物みたいに、そうした小さな隙間に知らず知らず安心感を覚えていた。昨夜街並みを見て息苦しさを覚えたのはそんな場所が見当たらなくなったからなのかも知れない。
そんな訳でこちらはノラ君。

事務所の中庭に置いてある物置の上で日光浴をしていた。近くの公園から、廃屋の庭を伝わってここにやってくる。もう少し接近して撮影しようと、1,2歩踏み出すと、プイッと立ち上がって行ってしまった。