待てば海路の

west2692010-11-30

今日で11月は終わり。朝から出たり入ったり、人が来たり帰ったり、メールが来たり返事を書いたりと、じたばたするうちに日が暮れた。一日が短いと感じるのは日没が早いせいかも知れないが、要領が悪いせいかもしれない。いずれにしても時間が経つのが早く感じる今日この頃なのだ。

さて、今日の一枚は市営上塩後住宅。96年から02年までかけて、毎年1棟毎に建てたもの。これは1号棟と3号棟の眺め。並んでいるけど、何事かを相談している訳じゃない。今回は特殊建築物の定期調査報告という仕事なのだ。使い始めた後で、建物が無事に建っているか、使用方法に支障が無いかなどを調査する。
まだ比較的新しい建物なので外観には壊れかかったところは見当たらない。建物の周りをウロウロ歩き回り避難バルコニーに障害物が置いてないかどうかを洗濯物の隙間から覗いたり、外部階段を上ったり下りたり、パイプスペースを開けたり閉めたりしてまわる。インターフォンを鳴らして中を見せてくれそうな住戸に声を掛ける。訪問販売と思われたかも知れない。ついでにゴミ置き場にも潜り込む。何やら怪しげな行動でもある。
そんな訳でもう一枚は3階建ての1棟。

完成当時、この建物の前で木造の住宅を建てていた。敷地に目いっぱい建てた違法建築で、どこから写真を撮ろうにも画面に入る。完成写真が撮れなかったけれど、いつのまにか建物は消えて桃畑になっていた。そんな訳で10年近く経ってやっと写真を撮った。「待てば海路の日和あり」なのだ。