古民家から出てくる怪しいもの

west2692009-06-04

今日の一枚は「何だろう?」と思って、現場で撮影した謎の物質。この前はビンのラベルに「青酸カリ」と書いてあって、中には白い粉末がひとかたまり入っていた。さすがに怖かった。そのまた以前は天井から刀が出てきたっけ。そういえばあの刀はどこへ行ったのだろう?
こんな風に古い建物の解体現場ではいろんなものが顔を出す。珍しいものもあるが、中には危ないものもあるので注意が必要だ。今なら豚のインフルエンザだって混じっているかも知れない。ちなみにこれは「ニカワではないか」ということだった。つまみ上げたら見かけよりも軽かった。
下の写真は土蔵の土を落としたところ。

このブログはこんな廃墟みたいな写真ばかりのせてるが、関心があるんだからしょうがない。見ようによっては美しいと思うんだけど。
一般的には土壁の下地は竹を網のように編んで作られる。しかし、こちらは竹を横方向だけ使い、縦方向には雑木が使われている。しかも竹の巾も並べる間隔も広い。きっと竹が不足していたんだろう。
最近は土壁のマニュアルみたいな本もあって、竹の巾寸法やら間隔やらが書かれている。我々も参考にしているが、こちらはそうした仕様から見れば掟破りの壁だ。しかし竹が足りなければこんな風に、身近なものを何でも利用してとにかく造ってしまった。それで100年は風雪に耐えてきた。建築を実現するに際して究極的に必要なものは「なんとしてでも造る」という、意志と応用力だと思う。