葡萄の装飾

west2692009-06-27

今日は旧山梨県図書館の保存のためのシンポジウム。会場に籠もってお話をする前に旧県庁舎・議事堂・旧図書館を見学した。うかつにも旧県庁舎・議事堂の説明担当者を決めていなかったので、ちょっと散漫な見学会になってしまった。しかし、おかげでマイペースに見ることも出来る。
そんな訳で今日の一枚は県議会議事堂の装飾。
劇場の舞台などで見かける幕が下りてくる外側の額縁をプロセニアムと呼ぶが、これはプロセニアムの装飾を見あげたところ。山梨だから地域の名産である葡萄をあしらっている。
「成る程ね」とすんなり納得したが、後で「ちょっと待てよ」と思った。山梨の産物は葡萄だけじゃない。柿だってあるし、桃・スモモ・サクランボだってあるじゃないか。絵にはならんがアワビの煮貝だってある。余りにも一面的、安易な発想じゃないか。他の果物も取り入れろよ…..。で、果物屋と間違えられるかも。難しい問題ではある。
さて、下の写真は旧県庁舎の階段室。


こちらの上のほうにも葡萄の模様があしらってあった。設計者はどちらも佐野利器という人。耐震構造で有名な方だが構造を重視するあまり「形(デザイン)の良し悪しを考えるのは女子供のやること」と考えていたんだそうな。ちょっと怖そうな人ではある。それでもこれだけのデザインを昔はしたんだな。