捻挫な足の日々

west2692009-06-16

先々週の金曜日東京に出かけた帰り道、夜道で捻挫した。歩道の一部に凸凹があって、そこに左足を乗せてグキッとやってしまったのだ。ぼんやり歩いているのはいつもの事だが、足の先にある僅かな段差は見えていた。気にせずそのまま乗ってしまったが、反射神経は着実に衰えていたらしい。傍らの電柱の根元にうずくまって、暫く痛みが退くのを待った。家が遠く感じた。田舎の深夜の道路は誰も通らない。それでも通りがかりの人に酔っ払いと間違われるのではないかと心配する。そんな状態でも人目が気になる訳だ。
反射神経ばかりではなく、回復力も衰えている。2週間近く経つがまだ痛くて正座が出来ないし、現場足場や階段の登り降りが足首に響く。
さて、今日の一枚は山梨県庁舎県会議事堂の外壁。スクラッチタイル(引っ掻き模様)なのだと長いこと思っていたが、改めて近くで見たら違っていた。凸凹模様だった。どうやら建物に合わせてデザインしたようだ。
ちなみにスクラッチタイルはアメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが日本の帝国ホテル設計の際に開発した、スクラッチレンガの影響を受けて出来たものだという。事の是非はともかく、見かけさえ似ていれば良いという日本人の感性のなせる技なのだ。決して嫌いではないが......。
製材や石の切り出し、レンガやタイルを焼くところから建築を始めるというのが理想的だが、現在ではなかなか難しい。それにしても昔普通に出来たことが、今出来ないのはやっぱり不思議だ。時代というものは前に進んでいるようで、実は退化しているのか。

内部にはこんな網代模様のタイルが残っていた。これもデザインしたのかな。