見落としたもの

west2692009-09-20

今日の一枚は木曽義仲のお墓。この石の下に御本人がいらっしゃるかどうかはさておき、昨日見た映画の「火天の城」にはその子孫の木曽義昌氏が出ていた。
この人、原作では強力な二大勢力に挟まれた小豪族の親分で、一方の顔を立てながらもう片方に恩を売る、世渡り上手な人物だったが、映画で描くとなると、それだけで一つの物語りになってしまう。今回は冷厳なリアリストとして描かれていた。
このお墓は昨日のブログに書いた旧帝室林野局の隣の興禅寺にあった。そんなものが何でこんな所にいきなりあるのかと思ったが、木曽福島名刹だったらしい。その日は檀家さんの葬儀と重なっていたので、見学は出来なかったが、何でも重森三玲という人の庭(枯山水)もあったのだということを帰宅後知った。そのときのグループで、庭に詳しい新潟の建築家Iさんも、「あそこまで行って見落としたのは迂闊でした」とのこと。相棒からも「修学旅行で見たよ」と追撃を食らってしまった。そうだったのか・・・・・。北原ミレイの石狩挽歌なら知ってたんだけどなあ。
ちなみに重森三玲という人の名前は初めて聞いた。どんな人なのかと、試みにネットで検索すると次々と出てくる。「枯山水」に関する著作もあり、こんな風に紹介されていた。→「松岡正剛の千夜千冊・『枯山水』重森三玲」
成る程。解説文の「残余の自覚」という表現が興味深い。茶道や能とも通ずるものがあるらしい。「見立て」とか「隠喩」と何が違うのかな?本は絶版らしいが、どこかで見つけて読んでみよう。
そんな訳で、下の写真は昨日と同じ「旧帝室林野局」。

玄関ポーチから外を見たところ。