世界最古の建築家

west2692008-10-14

「死ぬまでに見たい世界の名建築1001」を買ってみた。
英文でも「You must see before you die」とある。「生きているうちに」ではないんだなやっぱり。人生も後半の年齢になると複雑な心境ではある。

さて、第一号に紹介されているのがニューグレンジ古墳。紀元前3200年とあった。次に古いのがジェセル王の階段ピラミッドで紀元前2611年。
これだけの年月が経っても現物が残っているのは石で出来ているからといえるが、ピラミッドの方は表面の仕上げは風化して、下地の石が見えている。表面的な変化が少ないので人間の寿命に比べるとメチャクチャ寿命が長いようだが石も永遠ではない。そう思うと少し救われるような気もする。

所変わって、日本の話。
三内丸山遺跡は紀元前3500年から2000年前のものといわれている。こちらの建築は栗材で出来ている。昔の柱が土中から出てきてそれが判ったという。そう考えると木造建築も負けてはいない。結構寿命が長いとわかると、こちらはとても嬉しい。

そんな訳で下の写真は栗の大黒柱。塩山の上荻原という所から同じ市内の上塩後というところに「移築再生した民家」の大黒柱で表面はチョウナ仕上げ。

木造建築の骨組みを組み立てる作業を建て方という。まずこの大黒柱を最初に建て、梁やら小梁を組み合わせながら骨組みを組み上げて行く(今日の一枚です)。そんな建て方の時に見上げて撮影した。

ところで、この本で初めて知ったが、ジェセル王のピラミッドには設計者がいる。名前はイムヘテブという。史上名前が判っている最古の建築家で、名前が残っていることも驚きだが、エジプトでは彼の博物館まであるという。