敷地調査は油断できない

west2692008-10-28

今日は北巨摩へ敷地の実測に出かけた。北巨摩とは現在の北杜市のことだが、何だか小説家の名前みたいで、どうもピンこない。適応性不全症みたいだが、いまだに個人的には北巨摩と呼んでいる。
ちなみに最後まで北巨摩郡に残った自治体である小淵沢町北杜市と合併して、北巨摩郡という言葉は山梨県の地図から消えてしまった。がんばって存続して欲しかった。残念。

さて、山梨県は山国だから、基本的に敷地は斜面だと思ってよい。一見なだらかな敷地に見えても高低差が相当あるので要注意。

床は平らに作らなければならない。その為、地面近くに入口を設けても、端のほうでは床と地面の高低差が人の背丈以上になることが往々にして起こる。

盛り土をして敷地全体を平らにする方法もあるが、まるで土木工事みたいになってしまう。
自然の中で暮らすために家を建てるのだから、地形を変えてしまうような設計は避けたい。出来れば地形を活かした家を建てたい。従って、敷地高低差の把握は調査の大変重要なポイントとなっている。
そんな訳で、今日の一枚は敷地レベル計測用の「スタッフ」のご紹介。ご存知かもしれないが、これを所定のポイントに建てて、「レベル」と呼ぶ望遠鏡みたいな機械を覗いて目盛りを読む。長さ5メートル。つまりこれで5メートルまでなら高低差が測定できる訳だ。
そして、山の中で望遠鏡を覗いて葉っぱしか見えないということは、5メートル以上の高低差があることになる。

今日の敷地は写真で見た感じでは比較的平坦な敷地に見えた。
ポールを立てて、スタッフのEさんが望遠鏡で覗く。目盛りの変わりに美しく紅葉した葉っぱばかりが良く見えると言う。見かけより遥かに急な斜面ということに遅ればせながら気がついた。
午前中で終わらせる予定が、結局夕方になってしまった。敷地調査は油断が出来ない。

下の写真は調査の帰り道に撮影した近くのススキの野原。

秋の日は暮れるのが早い。午後の日に白く光ってこのように風に揺れていた。