木摺漆喰
昨日の続き(若干誇張あり)です。楽庵は腰の部分をモルタルで仕上げたが、建築主によれば腰以外の外壁は「木摺漆喰」が良いという。
外壁に漆喰を塗る場合は一般的にモルタルを2センチほど塗って、その上に薄く漆喰を塗って仕上げるのが一般的だ。しかし「木摺下地」は漆喰のみ2センチほど塗り重ねる。
下地は杉板張りなので準防火地域で採用できるのかどうか心配したが、意外なことに自然素材を用いて防火構造になる数少ない工法の一つだということが判った。
そこで、今日の一枚は「木摺下地」を施工した所。幅4,5センチ程度の杉板がチョッピリ隙間を空けてこのようにビッシリと打ち付けられる。この段階で遠くから見ると板張り仕上げの家に見える。山梨の仕事で板張りは見慣れているので、これで仕上げにしても良いかと思ってしまう。
この木摺に「トンボ」を打って、漆喰を塗って仕上げる。下の「写真1」はトンボが一斉に頂上を目指して上っている所。
「写真1」
逃げられては困るので「写真2」のように漆喰で斜めに繋ぎ合わせて固定する。漆喰のひび割れ防止にもなる。この後漆喰を何度か塗り重ねて厚く仕上げた。
「写真2」