ワインツーリズム

west2692008-11-18

今日の一枚は勝沼の祝橋。
この祝橋は勝沼の鉄道駅と農場地域を結ぶ重要な施設だった。葡萄を馬で運んでいた時代は木製の吊橋だったが、自動車の登場に伴いコンクリートの橋に変わっている。出来た当時は永久橋と呼ばれたが、交通量が増えたのだろう。今ではその下流に更に大型の橋が造られ、この橋は見学者が歩いて渡るだけになっている。
交通の途絶えた橋の袂には廃屋と思われる家が一軒あり、庭では石榴が実をつけていた。近在の鳥の食料になるんだろう。

話し変わって先日、勝沼で行われたワインツーリズムに参加した。新酒の試飲付きでワイナリーを巡り歩きながら、ガイドさんから葡萄やらワイン作りに関するあれこれを聞くイベントだ。
何処でも見かけるようなコンクリートの支柱にも物語があった。支柱というからには垂直に立っていそうなものだが、葡萄畑の支柱はこうやって斜めに立っている。「こうしたぶどう棚の技術は全国にあるが発祥の地は勝沼である」という説明だった。確かにこれなら支柱もワイヤーも少なくて住むし、敷地いっぱいに葡萄棚を張る事が出来る。

ちなみに支柱の先にビニールが巻いてある。こうすると葡萄の実を食べに来た鳥が足を滑らせる。だから柱の先に停まることができない。滑らない所まで下りてゆけば停まれるが、葡萄を食べることはできない。

イデアには感心するが、収穫後の畑で残った葡萄にありつけない淋しそうな鳥の姿を想像して、何だか同情してしまった