家路

west2692008-12-29

青く沈んだ夕闇に浮かぶ街を見下ろし、この人生が何処へ俺を導くのか尋ねてみる(家路・浜田省吾)。
事務所のお向かいさんはNTTと東京電力だ。東京電力にもNTTにも高い鉄塔があるからだろう、夕方ねぐらに向かうカラス達が数10羽ここで一息入れていた。

こちらさんは東京電力の塔屋の上で仲間から離れて物思いにふけっていた。将来の日本のエネルギー政策とか明日の朝食の見込みなどについて思い巡らせていたのかもしれない。
今日の一枚はそんなカラスに道を尋ねる宇宙人(なわけないか)。
NTTも東電も合理化というか人員削減というか、NTTは無人、東電は数人規模に縮小してしまった。
だからカラス達も安心して集まってくる。カラスは動いていないように見えたが、レンズを覗くと常時微妙に体を動かしてバランスを取っていた。三脚を据えて撮影したが、ボケてしまった。

さて、下の写真は「杣口の家」上棟時の様子。

カラスと違って建築は動かないので比較的楽に撮れる。木造建築は上棟時の骨組みが魅力的だが、このままでは雨風を凌ぐという建築の目的を果たすことはできない。木造の骨組みを隠さずにデザインに反映させたうえで、なおかつ建物としての機能を充分満たす設計が理想だ。