赤石山脈の麓

west2692009-01-14

本家ヨーロッパには一つしかないのに日本にはアルプスが三つもある。北アルプス中央アルプス。そして今日の一枚、南アルプス。小学校の地図には赤石山脈と書いてあったけど、今ではこちらの方がポピュラーな呼び名だ。
ちなみに白根山南アルプスの中で一番高い山なのだが、山梨県人なのにどれがその山なのかは判らない。きっとこの中の雪をかぶっているどれかなんだろう。

今日の現場は赤石山脈白根山の麓、南アルプス市にある。以前は白根町と言う地名だった所だ。

正月休みが終わり再生工事も本格的に動き出した。久しぶりに行くと下の写真のような油圧ポンプが運び込まれている。これで建物を持ち上げる訳だ。

50坪の民家の南側・中央・北側の各列東西方向に6台づつこのポンプを据える。コンピューター制御で各列ごとのポンプを同時に動かして建物を持ち上げてゆく。建物はシーソーのように南を上げ、中央を上げ、北を上げ、また南を上げ、といった具合にギッタン、バッタンしながら持ち上がって行く、はずだ。最後はアルプスみたいに盛り上がる。
一度に持ち上げる高さは1.8メートル毎に3センチが目安だという。あまり元気に上げすぎると、傾いて建物が崩れてしまう。鉄骨に縛り付けた柱が抜け落ちる危険性もある。建物の歪みを防ぐためにワイヤーをタスキの様に掛け、ゆっくりと慎重に建物を持ち上げてゆく。こういう仕事は動き始める前の段取りの方が遥かに重要だ。曳き屋職人が3人、休憩の時間も惜しんで真剣に揚屋の準備をしていた。