建築を造る動物達

west2692009-01-26

今日の一枚は「猫土台」。基礎パッキンとも言うが、床下の通気を図る為に設けられる。
設計事務所に勤めて最初の現場が木造住宅だった。基礎工事の監理に行った際、職人が『狭い基礎換気口のことを「猫土台」と呼ぶのだ』と話していたが、最近は写真のようなコンクリートの基礎と土台の間にある厚さ2センチほどの木の板を「猫土台」と言っている。
何故「猫」がつくのかは不明だが、猫がうずくまっている時の前脚の形を連想するからかも知れない。それとも、猫でなければ潜り抜けられないような隙間の形状から命名されたのだろうか。実際には猫でも通り抜けはドダイ無理な話だが…。

建物の各部分の名称には時として動物を由来とするものがある。猫土台・蛙股・象鼻・鼠返し・猪の目窓・雀踊り・雀口・等々。読み方も難しい。「雀口」を「じゃんこう」と読んで、マージャンばかりしているのがばれてしまった同級生もいた。

下の写真は くーらばーらの「犬走り」。

最近は軒の出のないモダンな建物では見かけなくなったけど、田舎暮らしの家では泥跳ねを防いだり、雨の日はぬかるみを歩かずに済む。犬でなくても通りたくなる場所だと思う。