揚屋一段落

west2692009-01-30

南アルプスの再生民家は曳屋による揚屋が一段落して、基礎工事に入った。今日の一枚は基礎工事の様子。井桁に組んだ架台の上に建物を乗せて、小型の重機(バックホー)で潜り込み、根切り(土を掘ること)を行っている。

ところで、このままの状態で基礎用のコンクリートを打設したら、井桁に組んだ枕木が埋もれてしまう。そこで、架台部分だけコンクリートが回らないように、鉄板で枠を組んでコンクリートを堰き止める。コンクリートを打設し建物を下ろしてから、残った箇所に再びコンクリートを打設する。つまり「建物を持ち上げる」→「地面を掘る」→「基礎を作る」→「建物を下ろす」→「残りの基礎を作る」といった工程が必要になる。
新築であれば、「地面を掘る」→「基礎を作る」→「上棟」で早ければ1ヶ月位だ。今回ここまで2ヶ月かかったが、未だコンクリートの打設も出来ていない。民家再生とは時間がかかるものなのである。

下の写真は砕石地業を行った所、この上に鉄筋コンクリートの基礎が作られるが、職人はスコップ1つでこの形を整える。上手くやれば、砕石だけで型枠無しのコンクリート基礎が出来そうだ。新しい課題ができたかも。