目黒川

west2692010-05-08

今日の一枚は目黒川。駅前の立ち食いそば屋で、競馬の予想で盛り上がる店長に道を尋ねた。「目黒川?で、何処に行くの」?
「美術館」と答えると馬の相方が「橋を渡って右に曲がってしばらく歩いたら左手に見える」と教えてくれた。この人は店から離れられない店長の替わりに、競馬新聞を買うなど色々歩き回っているらしい。当然、地理に詳しい。
権の助坂を下ると、商店街のア−ケ−ドの入り口手前で坂が二股に分かれている。狭い方の坂道の下に日の出学園の屋根が見える。そうだ思い出した。30年前、この下に友人の住んでいたアバ−トがあった。今はどうなるっているのか見たい気もするが、様変わりした風景に出くわすのもちょっと怖い。第一その先の道筋が思い出せない。
記憶というものは「自覚された知性に映し出された記憶だけが、私たちが記憶として知っているものである。(膨大な記憶の)ほんの一部しか私たちは再生できなくて、大半は見えない記憶として存在している」(日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか・内山節)ものなんだそうだ。
簡単に言うと頭じゃ忘れても、体が覚えているということか。
坂を下れば自然に思い出すかも知れないが、時間が無い。先を急がなきゃいけない。それを確かめるのはまたの機会にしよう。
さて、橋を渡って右に曲った川沿いには遊歩道があり、ジョギングや犬の散歩の人々が行きかっている。「美術館はこっち」と描かれた矢印を曲がると、道端にフェンスで囲まれたプ−ルにこんなお知らせが出ていた。

入水(自殺のこと?)すると溺れるんじゃなくて感電するんだそうだ。しかし、世間には危険なプールがあるものだ。泳ぐことも、溺れることもできない。とりあえず電気を止めたらどうなんだろう。