何処が変わったの?

west2692011-01-29

今日は昨日の続き。再生前後の写真として求められていたのは「現地再生」というスタイルのものだった。
「現地再生」とは簡単に言うとリフォームなのだ。ついでに「移築再生」と呼ぶものがある。建て替え計画などでリフォームして残すことが不可能な場合は、民家を譲って貰って、解体して、別の敷地に持って行き、もう一度建てることをさす。
これだと「地域の風景を残したい」といった目的からは外れてしまうが、素材を残すことはできる。それに古い民家を直して、快適に住めることを実証することが出来た点で効果的だったと思う。
そんな訳で今日の一枚は再生前の様子。
創建当時は茅葺平屋。その後養蚕を行うために2階を増築。付属屋も整えた。やがて、養蚕は廃れて、過疎化して、後継者がいなくなり、無人になった。
もう一枚は再生後の写真。

外観は「一体どこが変わったの」といった、何の変哲もない風情ではあるが、贅肉をそぎ落とし、断熱・気密性を向上させ、内外装やら設備を整え、人が移り住み、新しい生活が始まった。やがて、荒れ果てた裏手の農地も息を吹き返した。
そして、内部にはこの建物が産業の盛衰に翻弄されてきた歴史の跡が残されている。
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