目に見えない、匂いもしない。

west2692011-10-09

今日は山梨県立考古学博物館で行われている縄文土器の特別展を見に行った。
展示品は福島・栃木・長野・新潟・山梨を中心とする中部高地から関東・東北地方へかけての出土品が中心だった。縄文時代は13,000年から2300年前といわれているが、そんな昔のものが今でも地面の中からひょっこりと顔を出す。今までは地面を掘っても有害なものは出てこなかった。そうやって土の中に残された断片から当時の生活を垣間見ることが出来る。
だがこれからはどうだろう。これらの土器が出土した地域は今では目に見えない、匂いもしない微細な灰が巻き散らかされているのだ。もはや安心して発掘も出来ないのではないか。
そんな訳で今日の一枚は丸山塚古墳。これは博物館の敷地にある。というよりも、古墳のある曽根丘陵の一角に博物館の方があるというべきか。息を切らせて、階段を登り天辺まで行ったが、何もない。解説板には、発掘調査の際には鏡が数点残っていただけだったと書いてあった。その鏡も此処の博物館じゃなくて東大に保管されているのだそうだ。
仕方がないので、傍らの石仏を撮影した