瞬間温度計

west2692009-02-27

今日の一枚は瞬間温度計。先端を測りたい物の近くにもって行き、オレンジ色ボタンをピッと押すと数秒後に表面温度が表示される。今の温度は19.2度。事務所の日当たりの良いところにあるテーブルの表面温度だ。パッシブソーラーハウスで民家を再生したHさんが持っていたので、同じものを手に入れた。蓄熱用の床の温度を測るのにとても便利だ。

先日は「小田原の家」の見学会に持って行った。目の前で床の温度を測って暖かさを実感してもらうという寸法だ。

最初は良かった。15度・17度と妥当な数字を示す。調子に乗って計っていると、マイナス2.1度なんて数字になる。あんまりマイナス表示が続くので、とうとう止めてしまった。後で知ったのだが、近くといっても限度がある。最低でも15センチくらいは離さなければならないが、1センチくらいに近づけて測っていた。「おかしいな」とあせるほどに近づける。近づけるほどに見当違いの数字が表示される。
近すぎるとまったく見えない老眼と同じだった訳だ。近すぎて温度が測れないなら、今度は老眼用のメガネを通して測ればいいんだな。

数年前ある雑誌で碩晶庵を取材した。標高900メートル。暖房無し。外気温マイナス12度で、起床時の室温12度をマイナス12度と紹介された。パッシブソーラーハウスはとても寒いという宣伝になってしまったが、きっと彼等も温度計を近づけ過ぎて、壁を通り越して外気温を測ったのに違いない。

下の写真はパッシブソーラーハウスである「小田原の家」。玄関を入った正面に見えるブラケット。