竹製足場

west2692009-03-07

ここは上海の綿花南路というところ。高層マンションをバカバカ建てていた。中国の建築工事の足場は竹で出来ていると聞いていたので、最初見たときはこれもてっきり竹製だと思ってしまった。安全性や施工性はともかく、なんだか装飾的で美しい。「これが噂の竹足場なのか」と車の中から撮影した一枚。ちょっとピンボケ。後ほど近くで見る機会があったが、竹ではなくて鉄パイプの単管足場だった。日本ではもう10年以上そんな足場を見ていない。それにしてもこんな足場で仕事をして怖くは無いのだろうか。

下の写真は高層マンションの谷間に残る低層住宅街。通りの向こう側に見える、澄ました近代的なマンションに金持ちが住み、庶民が手前のような通りにひしめいて暮らしているのは日本と同じ(共産主義じゃないのか?)。

これは中国近代の租界に設けられた、「里弄(リロウ)」という低層連棟型集合住宅の一つ。レンガ積みのスパニッシュと言うかバロックが中華に化けたとでも言おうか、実に不思議な2階建て建物だが、以前はお洒落な人たちの街並みだったんだろう。今はこうやって骨董街になっている。

左右がひしめいているので、手狭になったら上に伸びるしかない。軒並み上に増築して3階建て連棟住宅になり、中には道路側にも突き出して増築しているユニットもある。行き着くところまで行くとどんなカタストロフィーが待っているのだろうか。見てみたい気がする。こういう建築の無法状態は活気があってとても面白い。外国人にとっては表参道のレプリカより、こっちの方が魅力的だ。再開発なんかに負けないで生き残って欲しい。