石の中に入る

west2692009-03-11

今日の一枚は大谷石の採掘場。ちょっとボケ気味なのは三脚を忘れたから。これは大谷石を切り出した後に地下に出来た大空間。つまり石の中だ。だから見えているのはすべて大谷石(もちろん鉄の手摺は除く)。刳り抜くにしても積み上げるにしても、単一素材の石だけで出来ている空間には迫力がある。ここで石を切り出し、人力で担いで外に運び出したと書いてあった。迫力は過酷な労働が生み出したものなのかも知れない。それにしてもよく崩れてこないものだ。
戦争中はここにゼロ戦などの航空機を隠したんだという。本来空を飛ぶものを地下に隠すというのも面妖な話ではある。蝉のように7年間身を潜めてから最後は空を飛んだのだろうか。
大谷石は塩山周辺では一般的に塀に使われているが、産地栃木県では蔵や協会に使われていた。そもそもはフランク・ロイド・ライトが帝国ホテルで使ったのが大谷石が建築に使われるきっかけだともいう。そんな訳で東京目白にある自由学園でも使われている。

今回は断熱性にも期待して再生民家の基礎と土間床に使うことにした。下の写真は大谷石を使った土間。