鞍馬天狗の肖像

west2692009-04-01

今日の一枚は仲良く並んで不時着した、アダムスキー型円盤なら面白かったんだけど、これは誰が見てもお釜。宮光園は日本における初期のワイナリーだが、ワイン醸造を始める前は日本酒を作っていた。お酒を造るためなのか、大勢の使用人のためなのか、観光客にお弁当を出していたのか、実際の所は不明ではあるが、こんなデカイ釜でご飯を炊いていたらしい。
確か、祖母の実家の話だったと思うけど、その家は郡内地域の山林地主だった。山林では時として山火事が起きる。火事の知らせを受けると、先ずは竈に火を入れて、このような大釜でご飯を炊くのだそうな。暫くすると火事の応対に大勢集まってくる。その人たちに食事を出すのが目的なんだという。今のようにヘリコプターなど無い時代は人海戦術が唯一の消火手段だったのだろう。火を消す人を集めるために、火を起こす訳だ。火をもって、火を制す。
さて、この釜は文化財なのか、そうじゃないのか、どちらなんだろう。うかつに扱えない。とりあえずこうやって他の廃棄物と区別して、保管する。
下の写真は戦前に描かれた鞍馬天狗の壁画。

貴重な壁なら保管することもあるが、子供の落書きみたいなもので、資料的価値は少ない。市の方針では、こちらは解体処分するとのこと。ちょっと淋しい。それならと、記念に撮影しておいた。