加賀美の古瓦

west2692009-04-19

今日の一枚は南アルプス市の民家。古い瓦を使って葺いた新しい屋根。
古民家の雰囲気を残すために古い瓦も再利用しようという話になった。この家の瓦は近くの加賀美というところで焼いていたものだ。地場産だが、今は製造元も無い。山梨県で現在流通している瓦は三州瓦だが、瓦の寸法が加賀美の物とは異なっている。軒先の雰囲気も何となく違う。瓦の微妙な色や寸法にも建築の地方性が現れているんだけど、工業化・規格化・独占化で地域の個性が消えて行ってしまうのだ。淋しい話ではある。
そこで古い瓦で再利用可能なものを南側の道路に面した側に使って従来の趣を残し、北側の瓦に現在の規格物を使用することにした。
さて、下の写真は縁側の板を張ったところ。

床下の補強をする為に床板も一端剥がしたが、割れたり、腐っていたりなどの理由で、張り直す際には枚数が足りなくなる。そこで、こんな感じで別の場所に使われていた古い板を混ぜて張って見た。色の薄いほうが以前からこの場所にあった板。色の濃い方が南側の縁側に使われていたもの。