雨の日の読書

west2692009-05-06

右の写真は 「モラ」。現代美術みたいだけど、パナマの民族衣装なのだ。
さて、今日は連休の最終日。世間は豚が風邪に罹ったとかで大騒ぎだが、関係あるのかどうか、寒い日が続く。雑草が伸びてきたので、草むしりをやろうと思ったけれど、あいにく雨が降っている。そんな訳で本を読んで過ごすことにした。
本棚には買ったままの本が溜まっている。いわゆる積読だ。このままでは背表紙だけ眺めて人生が終わってしまうかもしれない。
「今年こそ在庫というか蔵書を読破しよう」と、手始めに「現代美術の展開−美術の奔流この50年」(藤枝晃雄著)を読むことにした。
昔から相棒の本棚にある本で、現代美術を扱った難解な奴なのだ。先日千葉でマーク=ロスコを見てきたばかりだから丁度良い。今なら読めるかもしれない。たまには他分野の本も読まなきゃ偏ってしまうと、とりあえず在庫の処理は後回しにすることにした。
読み始めてこんなことに気が付いた。
何年かに渡って書かれた文章が収められている評論集だ。それぞれの原稿の日付を見ると、1969年とか1974年とか書いてある。ざっと40年前の文章だ。これに副題の「この50年」を加えると、90年は経っている勘定になる。
果たしてこれって「現代美術」の話なのだろうか。僕らの世界じゃ90年経ったら、古民家なんだけどな。
一見堅苦しい文体ですが、よく読んでみるとユーモラスでもある。時々見かける変な「芸術」は、やっぱり「変な芸術」なのだ、とのお話で安心しました。まだ読みかけですが、なかなか面白い本です。
そんな訳で今日の一枚はフランケン=シュタインじゃない、フランク=ステラなのだ。川村記念美術館入り口にあります。