レレレのレー

west2692009-05-07

今日の一枚は屋根に載せた鉄平石の写真。畳石の集会場。ここで「そば祭り」をやっていた。美味しそうなたらの芽の天婦羅があった。
さて、あるがままさんに返事を書きながらフト思った。鉄平石と天然スレートは同じかな?滅多にというか、殆どというか、空前絶後というか、石屋根を造る機会が無かったのを良いことに確認したことが無かった。そこで調べてみました。
天然スレートは粘板岩といって、堆積岩の一種。圧縮作用などで変成するので変成岩とも分類される。代表的なものは東京駅の屋根に使われているが、習字に使う硯も仲間なのだそうだ。
片や今回の主役の鉄平石は安山岩といって、溶岩が固まったものだから火成岩の一種。なんと、生成過程がまったく違っていました。もう1つ、ついでにアルベロベッロのキノコ型屋根はこちら→ アルベロベッロ
この屋根に使われている石はキアンカレッレという。なんだか赤塚不二夫の漫画みたいだが、ホーキおじさんの名前ではなくて、れっきとした石灰岩の一種なのだ。
そんな訳で、水の中で沈殿した泥から出来た石も、溶岩が固まった石も、生物の死骸が積み重なって出来た石もすべからく屋根の材料に使えることが判った。
1つのことしか知らないと、他のものは存在しないと思いがちだが、油断は出来ない。身の回りにあるすべてのものが建築の素材になりうる訳だ。
下の一枚は鉄平石の採掘場なのだ。前述(5月5日)のおじいさんの話では昔は毎日のようにここから良質な石が大量に運び出されていた。今は細かく砕いた砕石ばかりなんだそうだ。