食べられる家

west2692009-05-08

今日の一枚は神宮前の歩道橋で会った雀。
昨日「身の回りにあるすべてのものが建築の素材になりうる」と書いたが、食べ物だって建築に利用できる。有名なものに「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家がある。口減らしに出された子供達が、森の中でお菓子の家を見つけて噛り付く。挙句の果ては居直り強盗もやって、住人の財宝を持ち帰ってみんなで幸せになりました。と、いう話。しかしこれは良く考えるとオカシなというか、酷い話である。

話し変わって、民家に使われている素材も同様に食べ物に関連しているものがある。例えば栗。山梨県東北部の古民家は時代が遡るほど栗材が多用されている。栗の実は稲作以前は重要な食材で計画的に栽培もされていたようだ。地名に残る栗原・栗林・栗田などはその名残だという。茅屋根に使われる材は一般的にはススキだが、この辺り(塩山)では麦藁や稲藁が使われていた。稲藁は土壁にだって使われる。
こうした建材は食べられるくらいだから体に危害も無いに違いない。我々もこういう家に住んでいる限り化学物質過敏症とかシックハウスとは無縁だった訳だ。
そんな訳で下の写真は稲穂のアップと藁スサを混ぜた壁。