エコロジー住宅の講習会

west2692009-07-13

今日もエコ住宅の講習会。エコつまりエコロジー住宅といってもいろいろある。極端な話、昔々の縄文住居なら間違いなくエコ住宅だ。可能かどうか別として、山の中の古民家を使っての自給自足生活だってエコな生活といえる。エコロジーの定義はとても広いと思う。ところで今回の講習会の正式な名称はこうあった。「自立循環型住宅」副題として「エネルギー消費50%削減を目指す住宅設計」とあった。要するに省エネ住宅の講習だった。
それで大きなポイントは3つ。第1に「自然エネルギーを活用」。つまり風と太陽光を最大限活用する。第2は建物の断熱化と軒や庇や簾などによる日射の遮蔽。つまり昔の住宅の造り方で涼しく過ごし、断熱性能を向上させて暖房効率を上げる。3番目は高効率な設備器具の採用。確かに最近エアコンは効率が良くて、電気使用量が少なくなっている。
この3つを組み合わせて総合的に石油エネルギーの消費量を削減する訳だ。
ちなみに家庭で消費するエネルギーの割合は給湯が約30%、暖房は約20%、照明器具他電力で約38〜46%なんだそうだ。冷房は案外少なく1.6〜3.5%だった。

真夏にエアコンを使わずに我慢してもさほど環境保全には貢献しない訳だ。それよりもパソコンを始めとする各種事務機械から発生する熱を抑えたり、残業を止めて夜は早く寝るほうが省エネ効果が高いということになる。こうやって数字に表すことで解かることがある。なかなか面白い話だった。
そんな訳で下の写真は今やお馴染みの宮光園の屋根下地。かわらを取った所。

今の住宅は屋根の下にルーフィングと呼ぶ防水紙を敷く。しかしここでは伝統的な杉皮を剥いだものを防水に使っている。杉皮の上に並んでいるものは竹の瓦桟。これも通常は角材を使うのだけれどここでは割り竹を使っている。これで、どうして今まで瓦が滑り落ちなかったのか不思議だ。なお、手前の竹のとなりに見える針金は葡萄棚に使用する太い針金。これに瓦を縛って止める。