子守

west2692009-07-17

今日の一枚は軽井沢のセント・ポール教会。
学生時代、見学に行った時はこの前に人がいっぱい集まっていた。理由は忘れてしまったが、その日は結婚式があったのかもしれない。そのときはちゃんと見ることが出来ず引き上げた。名所になっていた訳だ。その後、友人の1人もここで結婚式を挙げた。
設計者はアントニン・レーモンドという人。この人はチェコスロバキアからアメリカ経由で日本にきて仕事をしていた。第二次世界大戦中はアメリカに戻り、終戦後再び日本に戻って、建築学会賞まで受賞している。かなり波乱万丈な人生だ。
軽井沢には木造の架構を活かした素朴で野趣味のあるデザインの建物が何軒か残っている。数年前、そのなかの一軒を偶然見つけたら、崩れ落ちて廃屋同然になっていた。
宗教建築と違って、住宅は所有者の事情が変われば存続も怪しくなる。淋しい話ではある。ちなみに彼は軽井沢に自邸を2軒造っていて、一軒は美術館になっている。もう一軒はお弟子さんが譲り受けて住んでいた。
教会の片隅にこんなマリア像があった。日本的な意匠と顔立ちをしていて珍しい。教会の敷地でなかったら子守中のお母さんにも見えるかもしれない。