先祖帰り

west2692009-08-19

今日の写真は甲府カトリック教会の天井。ここに教会があるのは知っていたけれど、何時も慌しく前を通り過ぎていた。
駐車場には「当教会に用件のない方は駐車しないでください」とあった。「用件はあるといえばある。見学だ」と勝手に解釈して車を停めさせてもらった。小さい声で、呼びかけたが、聞こえないんだろう。誰も出てこない。
玄関の扉は開いている。意を決して、中に入るとこんな天井があった。

ロマネスク・ゴシック・古典主義・バロックなど教会にも色々あるが、海外の有名な教会には石造りのものが多いようだ。「永遠」を表現するためには寿命の長い石を使ったほうが相応しいというのが主な理由だと言われている。
ところで、古典主義建築の基となるギリシャの神殿建築は太古の時代には木造だったそうだ。あの頃は石を使って木造建築を模倣した訳だ。ところが、日本みたいに木造建築の行き渡った場所では、欧米の石造りの教会を木造で造ってしまう。先祖がえりしてしまうのだ。
それでも空間や形や教会を表す記号がちゃんとあれば、それだけで充分機能を果たすのかも知れない。
さて、下の写真はポーチとその向こうのバシリカの妻面を見上げた所。

一見石造風だが、木造下地の上に左官の洗い出しで仕上げている。