ブヒウサギの川下り

west2692009-10-05

小学校を終えるまで住んでいた家の近くに小川があった。適度に浅くて、川幅も狭くて、水遊びが出来た。お隣のおばさんはその川で衣類やら食器を洗っていた。近所の人が藁を編んで作ったムシロを川の底に敷き詰めて流れないように石をおいて置く事もあった。養蚕につかったムシロを洗っていたのかも知れない。小さな魚も泳いでいた。
身近な川だったので、話に聞く桃太郎が流れてきた川や、一寸法師の川や、「春の小川」に歌われているのはこんな川なんだろうと、子供の頃は想像した。
今ではそうした川たちの多くはコンクリート三面張りの直線的な放水路に変えられていて、そうした想像は難しいんじゃないだろうか。
今日の一枚は自宅から事務所に向かう通勤路に残っていた石積みの川岸。自動車の通らない裏通りにはまだこんな場所が残っている。世の中にはこうした風景を根絶するのが生きがいみたいな人もいる。道路拡張や河川改修や砂防ダム建設の好きな議員さんやお役人さんに見つからなきゃ良いが。
下の写真は「ブヒウサギ」。

子供のマスコットと思しきものだが、その方面には疎いので本名は判らない。ブタにもウサギにも見えるので、我が家の流儀で「ブヒウサギ」と名づけた。
色合いから察するに、桃太郎のように川下りをしてきたらしい。ちょっと疲れた様子で、川端に立っている石灯籠の屋根の下で休んでいた。