現代住居にシステムキッチンは必需品か?

west2692009-11-09

今日はマサカリ大工が事務所に来た。
ある所で作成した間取り図がある。ひとつの平面を基にどんな建築方法があるのか、それぞれ各地の大工さんの意見を色々と集めようという企画だ。伝統的な木造の建築方法が望ましい。
そこで彼の意見を聞くことにした。「こういう現代的な家は、既に機械製材の木を使うことを前提にしている。俺は石斧で製材するから・・・。曲った木じゃイカンのか。だいたい床は板張りばかりじゃないか。何でシステムキッチンなの?云々」。
彼の道具はマサカリを通り越して石器時代まで戻ってしまったけれど、住まい方も古代を目指しているらしい。面白いので、企画元に推薦することにした。何が飛び出すのか楽しみだ。
さて、マサカリ大工が設計して建てた組み立て式の1坪程度の小屋があります。電動工具を一切使わず、手道具だけで、間伐材や古材を使って造られたものです。金物も使わず文字通り木組みの建築です。
このたび「古里庵」と名づけて、福々亭 の敷地に移築されることになりました。組み立ては12月13日に行われ、1日で完成する予定ですが、この建築工程を「古里庵(こりあん)一坪小屋の組み立て実演」と称するイベントとして企画しました。詳細が決まりましたら別途ご案内します。主催は日本民家再生協会の地域会「山梨民家の会」です。お弁当代を含む会費が必要となりますが、滅多に無い機会だと思いますので、関心のある方はお問い合わせください。
そんな訳で、下の写真は木曽で見かけた石置き屋根。サワラと思しき板を薄く重ねて、割り丸太と自然石で押さえている。自然素材による家。