未来への刻印

west2692009-11-08

暫く前の新聞にレヴィ・ストロースが亡くなった記事が載っていた。
「LEVI STRAUSS」と書く。アルバイトしていた新宿のジーンズショップではこれを「リーバイストラス」と読んでいたが、暫く後で、現代思想の世界では「レヴィ・ストロース」という著名な学者なのだと知った。そんな他愛無い理由で勝手に親近感をいだいて「悲しき熱帯」という著作も読んで見たが、この手の書物にしては読みやすい文章だった。1908年生まれだから相当高齢なのだが、2007年3月に発売された芸術新潮のケ・プランリー博物館特集で開館式に出席している写真が載っていた。いやあ、元気な人だなあ、どこまで生きるんだろうと楽しみにしていたが、丁度100歳だった。
さて、今日の写真は宮光園の瓦。古い瓦と同じ形に複製したもの。これを昨日のブログで紹介した1.6ミリの銅線で軒先に固定する。
この建物で次の修理が行われるのは凡そ100年先の話になる。当然だが、どんなに長生きしても、我々工事関係者は1人もいないはずだ。記録も図面も散逸しているかも知れない。
そのときオリジナルの瓦と複製瓦の区別がつくように、裏側に刻印が押してある。こんな風に。