こいもうすいも

west2692009-12-07

「もみじ」という歌にこんな箇所がある。「こいもうすいもかずあるなかに」。で、鯉は身の回りにいるので解かるが「うすい」というのはどんな魚だろう。「うぐい」という魚もいたような気がするが、聞き間違いだったかな、と子供のころは思っていた。相棒も同じだったというが、他の人はどうなんだろう。
さて、何の関係も無いけれど現場ではF左官が竹を削っていた。巾1センチくらいに割った竹を長さ20センチ程度に切って、先端を尖らせている。
作業風景を撮影していたら、記念にひとつくれた。今日の一枚。これを柱や梁に打ち込んで、土壁の下地に使う小舞竹を縛り付けて固定する。何故かこれも「うぐい」と呼ぶ。
一般的に小舞竹は「間渡し竹」というものに縛り付ける。「間渡し竹」は柱や梁に小さな穴を彫って差し込んで固定するはずだ。大学で見た教科書にはそう書いてあった。しかし、山梨では釘のように打ち込むのが普通だ。古い民家や社寺は大抵そうなっている。この地域独自の工法なんだろうか?
下の写真は柱に打ち込まれた「うぐい」の跡。

縦長の卵形の穴がそうなのだ。間取りの変遷などで、壁が失われた箇所はこの穴の間隔を測って、小舞竹を復原する。