ブラックジャックな瓦

west2692009-12-21

今日の一枚は壊れた瓦。これは修理前の状態。宮光園の鬼かわらの一部を修理に出した。そんなことをだいぶ前に書いた記憶があるが、それが何時だったのかトンと思い出せない。
「直せますけど、ブラックジャックのようにツギハギになるかもしれませんよ。本当に良いのですか」と言う言葉に反して、何だか嬉しそうに車に積んでいった。
平瓦を固定した土がようやく乾いたので、年内に残された時間で棟の部分の瓦を取りつけることになった。現場では職人達が様々な種類の瓦をトラックからせっせと荷降ろししていた。
真新しい瓦に混じって、修理した鬼瓦が置いてあった。

こうしてカメラで撮影すると、反射光の様子が違うので修理箇所が判るけど、一見しただけではどこに継ぎ目があるのか判らない。ブラックジャックどころか、ヒョウタンツギでもなくなっている。
特殊な接着剤に顔料を混ぜ合わせて、古い瓦とそっくりな色と質感を出して、割れていた瓦同士を繋ぎ合わせたとのこと。彼らにとって「この程度は普通」なのだそうだ。やはり修理に出して良かった。
因みにこの瓦は主屋2階屋根西側の目立たない所に乗る。敷地は高い木が生い茂っているから、遠く離れないとこの苦心の鬼瓦は見えない。