隔世遺伝

今日の一枚は事務所の近くに最近まであった民家。クロネコヤマトに宅急便を出しに行くと駐車場からこの家が見えた。錆びた鉄板屋根と崩れかかった土壁と、ほとんど風化した雨戸が魅力的だ。「おい、大丈夫か」といわれそうだが、左側中央部分の屋根を何段も重ねて雨を防いでいる工夫も民家らしくて気に入っていた。民家を再生する際にはこの家の造り方を随分参考にさせてもらった。
見た目はくたびれているけれど、直したらきっと魅力的な建物になると思っていたら、ある日突然消えてしまった。柱や梁は古材として売りに出したらしい。暫くの間庭に置いてあった。根拠はないが、この家は当分大丈夫と思っていたから、残念ながら写真はこれ１枚しかない。油断大敵なのだった。今は代わりに小さい「今風な」家が建っている。
下の写真は→「杣口の家」。

見比べると何となく似ているような気がする。隔世遺伝という奴かな。