建て方の日

west2692010-01-29

今日の一枚は「建て方」。「建て方」とは木造住宅の骨組みというか架構を組み立てることをいう。多くの場合1日で組み上げる。木造建築の最も面白い場面でもある。
先ずは土台を敷いておいて、柱を立てて、その上に2階の床梁や小屋梁を掛けてゆく。写真のような段階ではまだ足場がないから、職人は作業のために巾10センチくらいの梁の上をスタスタと歩き回わらなければならない。
大工の青池(仮名)さんが立っているのは2階の小屋梁の上、登ってみると判るけどここは意外と高いのだ。しかも組み立て途中だから、固まっていない。フワリ、フワリと揺れる。右手に持っているものは「カケヤ」といって、これも重い。慣れないとバランスをとるのが難しい。不安定な梁の上に立ち、梁の天端を正確に叩きながら柱に納めてゆく。
早朝は雨が降っていた。事務所の窓から眺める甲府盆地の風景も霧が掛かっていて見通しが悪い。八ケ岳の麓はもっと標高が高いので、雪かも知れない。今頃どんな様子だろうと心配しながら出かけたが、工事場は思いがけず晴れていた。
しかし、冬は日照時間が短い。時間との競争だ。こんな明るい日差しは長続きしない。下の写真は2時間後、日没間際の架構の様子。