コーヒーと土壁

今日は昼食を取りながら打ち合わせ。建築設計の話じゃなくて2月に行われるシンポジウム準備の進捗状況の確認を関係者で行った。
受付・案内・挨拶・議事進行・食事準備や交通手段の手配やら、配布資料のまとめやらなんやらかんやらなのだ。事務所に戻って溜まっていた用事を片付けているうちに夜になってしまった。そんな訳で今日はとても短い一日だった。明日はもう少し長い一日でありますように。
さて、右の写真は「韮崎の家」にある土蔵の壁。宮光園ばかりでなくて、こちらにも土壁がある。前も書いたと思うけど左官職は冬の土壁仕事を避けたがる。上手く行かないし、ハカガイカナイ（甲州弁で効率が悪いの意）からなのだが、解かっていても工事の都合によってはこんな寒い時期に差し掛かってしまう。なかなか理想通りには行かないものだ。ここでは2週間前と同じようにインスタントのコーヒーメーカーを使って壁を乾かしていた。職人は黙々と塗っていたが、「だから言ってるのに」と訴えたい気持ちを押さえていたかもしれない。
下の写真は同じ壁の裏側。

こちらは朝日が僅かな時間当たるだけ。しかも外側だからコーヒーも効果がない。だからなかなか乾かない。親方は「仕上げの前に、もう1回荒壁を塗らなきゃいけないんだよね」と話していた。建築はこうして悪戦苦闘しながら出来上がってゆく。工期は後一月。間に合うかな。