仮説 大谷石の北限

west2692010-02-22

今日の一枚は大谷石の倉庫。鉄筋コンクリートのフレームに大谷石をはめ込んでいる。
「**肥料合資会社」と看板に書いてある。国道4号線那須塩原から黒磯方面に向かい東北新幹線と交差する辺りにある。この建物のある東小屋辺りが大谷石の北限かも知れない。個人的な印象ではこの先黒磯の駅に近づくにつれ蔵は大谷石ではなくて、芦野石が目立つようになる。
以前からどちらの石を使っているのか気にかかっていた。が、この道は交通量がくて、停車することがなかなか出来ない。仕事で来ているので、当然行きは現場へと急ぎ、帰りは家路を急がなければならない。そんな訳で、ずっと通り過ぎるばかりだった。
さて、車を降りて周りを見ても人影がない。物音がしない。建物には窓がないので中の様子も判らない。もっと近づかなきゃ石だって良く見えない。仕方ないので、倉庫の廻りをウロウロと写真を取りながら順次近づき、入り口から中を除くと、やはり人が二人いた。お茶を飲んでいる。「こんにちは」と話しかけると「雪の写真を撮りに来たのか」と訊ねてきた。「建物の写真を撮っている」という返事は中々理解できない様子だったが、どうでも良いという風情で休憩を続けていた。まるでそれが仕事であるかのようだった。
下の写真に写っている屋根の下では今日も同じようにティータイムを続けているのかも知れない。

それにしても、会社の敷地内を見知らぬ人間がウロウロしていても全く気にならないのだろうか。この辺りでは雪に閉ざされた日は何もかも活動を止めるのかもしれない。午後2時44分だった。倉庫の向にあるスナックからはカラオケの歌声が流れていた。