山と森が切り取る空の形

west2692010-03-02

今日の一枚は「尾形学校の屋根」。
河口湖から高速道路を大月方面に向かう途中で脇見運転をしているとこんなものが見える。勿論危険なので最初は見えていない。何度も通っているうちになにやら変なものがチラリと目に入る。さらに何度も通っているうちに、どうもこれは擬洋風建築じゃないかと気がついた。
生憎地図を持っていないが、地元なんだから迷っても知れている。一般道を走り、高速から見た風景に良く似た場所を探す。この辺りは人家が少ないから地図はあっても役に立たない。山と森が切り取る空の形が目印なのだ。それに、記憶に拠れば周りに高い木が生えていた。「そんなものがアテになるのか」と問われると自信が無いが、大丈夫。この日は迷わず辿りつくことが出来た。帰り道は迷ってしまったが。
下の写真は建物を発見した所。ここは建物の裏側。表に廻って落ち着いて観察すると、散策コースになっていて、ちゃんと案内板もあった。

尾形学校というのは山梨県で明治初期に大量に建てられた擬洋風建築の学校の一つだ。当時の県令(知事みたいなもの)には相当な力があったと見えて、彼の方針であっちやこっちや竹の子みたいに建てられた。にもかかわらず、県下に現存するのは睦沢学校・舂米学校・室伏学校・津金学校・千野学校そしてこの尾形学校しかない。