秘密結社な人々

west2692010-03-26

グーテンベルク印刷機を発明したのは1434年。当初はほとんど注目されなかった。裁判にも敗れて権利も手放したという。1457年頃から脚光を浴びはじめ、瞬く間に世界に広がった。1465年に権利を回復し、1480年にはヨーロッパ全土で100を越す印刷工場が出来ていたという。(ジャック・アタリ 1942西洋文明の世界支配)
世界を大きく変える出来事も、最初は目立たずささやかなものだった訳だ。
夕方、事務所の玄関に人が立っていた。2階のホールから見下ろすと横を向いて壁に向かっている足だけが見える。向こうから声も掛けることもなく無言のまま。ソロソロと降りてゆくと、市役所のO氏が熱心に相棒の作品を見ていた。
突然「映画好きですか?」と訊ねられて、「一年に2,3本見ます」と答えたら、映画祭の企画会議に誘われた。
隣席の初対面の人物曰く「今のところ秘密結社みたいなもの」だが、日本中から人の集まる映画祭にしたいとのこと。
因みに塩山には一軒だけ映画館がある。ここに最後に入ったのは中学生だったか高校生だったか定かではないが、O氏曰く「日本で一番小さな映画館なんだ」そうな。小さくても大きくても、こんなところに「一番」があるというのはすごいことだと思う。
映画フェスティバルの仕掛け人K氏は「それが武器なんです」とのこと。
明日の準備があるので中座したが、彼らはとことん盛り上がって会議の後は食事とお酒に繰出して行った。