松里研究会

west2692010-04-19

右の写真は「水車」。動力は笛吹川のはるか上流から分岐した水路の水を使っている。このような下掛け式の水車を回すためには水量が多くて勢いも無ければならない。実は難しいのだ。人工的な水路だが、何時造られたのかは分からない。しかも、この先で謎めいた不自然な曲り方をしていて、もしかすると、そこには当時の有力な豪族の屋敷があったんじゃないかと言われている。
さて、今日の夕方は『松里研究会』というところに呼ばれた。とことんディープな地域起こしを考えているグループの勉強会なのだ。
講師は勝沼の考古学者のM氏。「今日の話は絵空ごとと思って、聞いてください」と切り出した。
古墳時代この地域は馬の放牧地だった。地名にそうした名残が残っている。やがて牧場は山梨の北西部に移り、馬を飼育・調教・利用するための金属加工(轡・鞍・蹄鉄など)の技術が発達して・・・・。といった調子で、3時間ほど地域の技術と産業、政治と宗教などの歴史的変遷に関る話をした。
「庶民の生活史は書物に残り難い、普段何気なく見過ごしていることも、老人しか知らない理由や由来などは、聞き取り調査をして置かないと、永遠に謎になってしまう」そんなことを締めくくって帰っていった。
下の写真は4月14日に仮組みを見に行った「富山の枠の内」の続き。

これは小屋束を組み上げた所。曲がった材料で造られた小屋組みに、曲った梁を組み込んでくれと図面を描いた。描くのは比較的簡単だが、実現はそうはいかない。土曜日になれば全体の形が見える予定。