セタガヤへの道

west2692010-06-04

暑い日が続くと緑が元気なのだ。これは千駄ヶ谷駅前の体育館の庭で見かけた木。この樹木の向こう側で学生達がテニスをしていた。
「テニスは似合わない」と言われながら同じくらい似合わない友人と一時的に付き合ったことがある。「似合わない」確かにそう思うが、人生にはそんな時代だってあるのだ。
暫く歩いてキラー通りに出る。右折して青山交差点向かう。都営住宅の石垣の間から話しかけてくる人がいる。
「セタガヤ駅に行く道を教えろ」という。世田谷だって?我が家は山梨だし、多分ここは港区だ。外苑前から地下鉄に乗って、三軒茶屋で切符をくれない電車に140円払って、それから・・・・・。うーん。困ってしまった。去年の夏、世田谷区役所の中庭で見かけた鳩が突然頭に浮かんだ。
その老人はポケットから年季の入った地図を取り出した。「今ここにいるのは間違いないんだ」と指差す。「で、セタガヤは、ホラここに書いてある。しかし、向かうべき方向が判らない」。見ると千駄谷駅と書いてある。「それなら」と、駅から歩いてきた道を指差すと礼を述べて、リュックサックを背負ってスタスタと歩いて行った。
「目的地は本当にセンダガヤだったのかな?」と不安を覚えながら見送った。
そんな訳で、下の写真は千駄ヶ谷の体育館の庭にいた白い鳩。

立ち止まってカメラを取り出すと、スタスタと近寄ってきたが、忙しなく歩き回り、立ち止まってはくれないのだった。