失われた風景

west2692010-08-14

今日の一枚は鶴岡八幡宮
昨日失われた風景のことを書いて、こんなことを思い出した。
昨年の8月に鎌倉へ行った。円覚寺の後は神奈川県立近代美術館の鎌倉館に向かう。途中、鶴岡八幡宮の裏手から境内に入った。
その日は何か大きなイベントをやっていたらしく、参道の階段の下にある広場では楽器を持った人々が賑やかに演奏していた。様子からしてどうやら正面の階段は通行できないように見える。こういう場合諦めはめっぽう早いので、ロクに確かめもせず、遠回りして正面に向かった。
八幡宮は遥か昔の子供の頃、両親と来たことがある。参道の途中に大きな銀杏の木があって、「こいつはいわくつきの歴史の目撃者なんだ」と父親から聞かされた。
そちらも寄ってみたいが、参道の入り口には仮設のゲートらしきものがある。近寄りがたい。それに腹も減った。例によって諦めは早い。件の銀杏の木はあの辺りだろうと、あてずっぽうに写真を撮っておいたら、なんと約半年後、風で折れてしまった。諸行無常なのだった。
その後、新しく芽を吹いたとも言うけれど、風景の意味は同じものではない。
そんな訳でこちらは在りし日の大銀杏。

たぶん参道に向かって、左側に見えるこんもりした木だと思う。今までの大銀杏も実は2代目という説もあるが、横着をしないで近くで見ておけばよかったかな・・・。