「裂石」はなぜ裂けたのか

west2692010-08-17

今日の一枚は囲炉裏。
土間コンクリートの上に石を四角く組んで炉を作る。実にシンプルかつローコストなのだ。
ここを工事した民家仲間のI社長と「でも、土座の囲炉裏が最も正統派なのだ」などと、一方的に納得しながら、アルミホイルにくるんだ魚を焼いた。
ところで御影石は火に弱という。炎で表面がバチバチ弾けるんだそうだ。でもここでは大胆に薪を燃やして、なべ料理だって作っている。学生のTさんが、火吹き竹で空気を送り込んでいるので、いやがうえにも炎は大きくなる。
以前、建築現場の庭にごろごろあった御影石を囲炉裏に使うことを思いついた。
現場の向かい側に石屋があったので相談に行くと、石屋は上記のような理由で反対する。そこで、石があまり熱くならないように炭火を使うといって作ってもらった。その家は約束通りに使っているので、石の炉縁は今でも無事だ。
下の写真は大菩薩の麓にある「裂石」というもの。

石が二つ並んでいるんじゃなくて、一つの石が二つに割れている。この石にちなんで集落も「裂石」と呼ばれている。
遥か昔からここにあるとのことで、割れるところを見た人はいない。とにかく「神がかりである」ということで社だって建っている。
さて、「昨日は35度を超える真夏日だった」と今朝の新聞に書いてあった。あんまり暑いと体を裂いて内臓まで風を入れたくなるような気もする。
石がこんな風にパックリ割れたのも、こんな暑い夏の日だったのかも知れない。