たやすく突破

west2692010-09-02

今日の一枚は「バカの壁の天辺」。草が生えているので屋上緑化なのかと思ったら、これは勝手に生えてきたんだそうだ。
8月29日に唯脳論のことを書いたら、建築の「バカの壁」が見たくなった。以前、山北の現場で職人から聞いていたので、なんとなく場所は見当が付く。今日は現場が早く終わったのでちょっと寄り道することにした。思い立ったが何とかなのだ。
箱根の山道、遠い道を走り、日没直前にたどりついた。これならまだ写真が撮れる。
本の主旨は「相互理解が不可能だったり、人が誤った観念に取りつかれて抜け出せないでいるのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからなのだ」というようなものだった。
主屋は道路に面してべローンと長く、ほぼ敷地いっぱいに建っている。敷地の向こう側はどうなっているのか理解不能だ。成程、文字通りこれが「壁」なんだ。

ぼんやり眺めていると、通りがかりの近所のおばさんが話しかけてきた。
「この家はね、バカの壁の先生の家なのよ。こんな風に間口は大きいけれど、奥行きは案外無くてね。すぐ裏に抜けちゃうのよ」とのこと。
時として「バカの壁」はたやすく突破されるのだった。